「βエンドルフィン」についてよくある質問

ここまでβエンドルフィンについて紹介しました。ここでは「βエンドルフィン」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
βエンドルフィンが不足すると現れる症状について教えてください。
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
「βエンドルフィンが不足するとこの症状が出る」と、日常診療で単純に断定することは難しいです。というのも、気分の落ち込みや不安、痛みのつらさは、睡眠・ストレス・体調・病気など多くの要因で変わるからです。
ただ、心身が疲れているときに「痛みに敏感になった」「不安が強い」「眠りが浅い」などを感じる方はいます。その場合は、βエンドルフィンを増やすことよりも、睡眠・運動・休養・人とのつながりなど、体が回復しやすい環境を整えるのが大切です。
適度な運動、笑い、入浴、趣味の時間などはストレス対策として取り入れやすい方法です。それでも、強い抑うつや不安が続く、慢性的な痛みで生活に支障がある場合は、心療内科・精神科、ペインクリニックなどで相談し、原因の評価と適切な治療を受けることをおすすめします。
まとめ
βエンドルフィンは、体の中で作られる内因性オピオイドの一つで、痛みやストレス反応に関与する調整役です。
運動や笑いなどのあとに気分が軽くなることがありますが、これはβエンドルフィンだけでなく、体内のさまざまな仕組みが関係していると考えられています。
βエンドルフィンを「食べ物で増やす」と断定できる強い根拠は限られます。そのため、食事は特定の食品で増やすよりも、体調を整え、ストレスに強い状態を作るという視点で、無理なく続けられるバランスを大切にしましょう。また、運動や甘い物、アルコールなどで「気持ちよさ」を求める行動がエスカレートし、生活に支障が出ている場合は、早めに専門家へ相談することが重要です。
βエンドルフィンを含む体内の調整システムは、私たちがストレス社会でしなやかに生きるための味方です。睡眠・運動・休養・人とのつながりを整え、自分に合う回復の習慣を作っていきましょう。

