「最近、耳がかゆい」「耳掃除をしても違和感がある」と感じることはありませんか。実は、梅雨の時期は耳の中に“カビ”が増えやすく、イヤホンを日常的に使う人は注意が必要です。耳のかゆみや耳だれ(耳の穴から液体が出る症状)を引き起こす「外耳道真菌症」の原因や予防方法を大津先生に伺いました。

監修医師:
大津 和弥(医師)
三重大学医学部卒業。三重大学附属病院で研修。市立四日市病院、三重大学附属病院などに勤務後、国立がんセンター東病院研修。三重大学附属病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 講師を務め、小松病院で一色信彦、田邊正博の音声外科医師の指導の下音声外科手術を研鑽。市立ひらかた病院耳鼻咽喉科部長、市立ひらかた病院耳鼻咽喉科主任部長、音声外科センター長などを歴任。大阪医科薬科大学臨床教授。現在は大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニック 院長。
外耳道真菌症とは?
編集部
外耳道真菌症について教えてください。
大津先生
梅雨の時期は、耳の中のカビによる「外耳道真菌症」に注意が必要です。外耳道真菌症とは、耳の穴の皮膚に真菌(カビ)が増殖し、炎症を起こす病気です。原因となる菌にはアスペルギルスやカンジダなどがあります。これらは空気中にも存在しているため、完全に防ぐことは難しいとされています。特に梅雨時期は湿度が高く、耳の中も蒸れやすい環境です。イヤホンを長時間使用すると、耳の穴がふさがれて湿気がこもり高温多湿の状態になりやすいため、カビが増殖するきっかけになることがあります。さらに最近はイヤホンの性能が上がって密閉度が高くなったため、以前より外耳道真菌症になる人が増加傾向にあります。
症状として多いのは、耳の強いかゆみや耳だれです。一度発症すると治療に時間がかかる場合があり、炎症が進むと聴力の低下につながる可能性もあります。
外耳道真菌症の予防方法とは?
編集部
外耳道真菌症の予防方法について教えてください。
大津先生
外耳道真菌症を予防するためには、耳の中を傷つけたり、蒸れた状態にしないことが大切です。まず気をつけたいのが耳掃除の方法です。耳かきを頻繁に行ったり、強い力で掃除したりすると、耳の中の皮膚を傷つけてしまい、そこからカビが入り込みやすくなります。耳には本来、外部からの刺激を防ぐ働きがあるため、過度な耳掃除は避けましょう。また、イヤホンの使い方を見直すことも予防につながります。長時間続けて使用する場合は、1~1時間半に1回程度の間隔でイヤホンを外し、耳の中に空気を通す時間を作ることが大切です。耳を清潔で健康な状態に保つためにも、耳をいたわる習慣を身につけましょう。

