元嫁と楽しそうにビデオ通話
ある日、透哉がリビングにスマホを置きっぱなしにしてシャワーを浴びに行きました。ふと画面を見ると、通知が表示されていました。 『一穂:さっきのビデオ通話、楽しかったね(ハート)』 ……一穂。前妻の名前です。
心臓が早鐘を打ちました。震える手で画面を開こうとしましたが、ロックがかかっています。でも、通知だけで十分でした。仕事中だと言っていた時間に、彼は元嫁とビデオ通話をしていた。
その夜、問い詰めると彼は開き直ったように言いました。
「子どものことだよ。養育費とか、面会の調整とかさ。お前がうるさいから隠してただけだろ」
「ビデオ通話ですること? トークを消す必要ある?」
「……チッ、いちいち細かいんだよ」
メッセージの件を問いただしましたが、言いのがれされてしまいました。乱暴な口調で否定する夫は、どこかあやしいですね…。
夫は表面上は「元妻とこそこそと連絡を取り合わない」と約束してくれますが、この日を境に夫婦の間にミゾができてしまいます。
夫の本性があらわれ始めた
透哉との「再構築」を決意してから数か月。不信感は消えませんが、陽生のためにと私は必死に笑顔を作っていました。しかし、運命は残酷です。 些細なきっかけで、また大きな喧嘩になりました。透哉が陽生の面倒を見ずにゲームばかりしていたことを注意した時です。
「うるさいな! お前といると息が詰まるんだよ。一穂はもっと自由奔放で、一緒にいて楽しかった!」
「……また比べるの? 私は今、あなたの家族として頑張ってるのに!」
「家族? はっ、形だけだろ。離婚だよ、もう離婚だ!」
彼はそう吐き捨てて寝室に閉じこもりました。 数日後、私は彼が寝入った隙に、どうしても抑えきれなかった衝動に従いました。
彼の誕生日の数字を試すと、スマホのロックが解除されたのです。 LINEのトークルーム。そこには、約束を破って隠し通されていた一穂とのやり取りが、これでもかと並んでいました。
元妻とくらべる発言をし、「離婚」とまで言いはなちました。モラハラ全開の夫に、ついに妻も反撃に出ます。
夫のスマホをチェックすると、案の定、元妻とのやり取りがずらりとならんでいました。その内容は、理沙の想像を絶するものでした。
子どもの件のやり取りではなく、2人が夫婦だったころの写真をおくり合い、「大好き」というメッセージまで。おたがいに依存しているようです。

