29日の最終回を前に、連続ドラマ「銀河の一票」(カンテレ・フジテレビ系、月曜午後10時)が大きく動き、目が離せない展開が続いている。22日に放送された第10話で、ついに都知事選がスタート。またヒロイン星野茉莉(黒木華)の父・鷹臣(坂東彌十郎)をめぐる過去の事件と、すべての引き金となった「告発状」の差出人につながる重要な事実が明らかになり、ネットで大きな反響を呼んでいる。
事件のキーワードは宮沢賢治?
選挙戦が幕を開けるなか、茉莉が担いだ月岡あかり(野呂佳代)陣営は草の根選挙を展開。レジェンド声優の白鳥光留(日髙のり子)がウグイス嬢を務める選挙カーも話題になった。対する与党・民政党の公認候補・日山流星(松下洸平)陣営は、支持団体向けの演説会を開くなど、組織票固めに徹し、両陣営は対照的な戦いを繰り広げた。
そんな折、流星は秘書の藤堂昴(倉悠貴)から、茉莉の父で同党幹事長の鷹臣が「殺した」とされてきた医大の学部長・新座値利に関する調査報告書を受け取る。
一方、「チームあかり」は遊説のため都内の離島を訪問。元西多摩市長・雲井蛍(シシド・カフカ)の仲介で島民たちとのリモート対話を重ねていたあかりは、島民から熱烈な歓迎を受けた。その裏で、茉莉は東西新聞の記者・雨宮楓(三浦透子)から、数日前に「チームあかり」の参謀・五十嵐隼人(岩谷健司)に呼び出され、鷹臣をめぐる「告発の手紙」の件について「これ以上触るな」と調査の中止を求められていたことを知らされる。茉莉は五十嵐を問いただし、その理由を尋ねる。すると五十嵐は「答え合わせをしたい相手がいる」と切り出し、鷹臣が「殺した」とされていた新座の死が、自死だったことが確定していたと明かした。さらに五十嵐が取り出したのは、宮沢賢治の「農民芸術概論綱要」の一節が記された「銀河鉄道の絵はがき」。それを見た茉莉は、かつて鷹臣から同じ絵はがきをもらったことを思い出す。茉莉が「これはどなたが?」と尋ねると、五十嵐は「知らないの? しずちゃんだよ」と答えた。
「しずちゃん」とは、鷹臣の政策秘書・雫石誠(山口馬木也)のこと。五十嵐は「一時期、(宮沢賢治に)ハマっちゃって、しょっちゅう送って来てさ」と振り返り、さらに亡くなった新座の鞄にも「銀河鉄道の夜」が残されていたと証言した。
その後、茉莉は流星と対面。流星は、以前、茉莉から預かっていた告発状と、自ら独自に調査した新座に関する報告書を手渡し、鷹臣と「同じ爆弾の起爆装置」を共有している覚悟をにじませながら、「茉莉ちゃんには知る権利があると思ったから。茉莉ちゃんにとっても爆弾だから」と告げた。
その頃、五十嵐も雫石と対面。「これの答え合わせがしたくってさ」と、自身のもとに届いた告発状の封筒を突きつけた。
これまでドブ板選挙や裏工作を担う冷徹な秘書として描かれてきた雫石。最終回を前に、宮沢賢治や「銀河鉄道の夜」との意外なつながりが明らかになり、さらに告発状の差出人である可能性まで浮上した。物語の核心に迫る急展開となり、最終回への期待はさらに高まっている。SNSには
「雫石さんって何者? このドラマの大きな謎のひとつ」
「引っ張って引っ張って、最終回で雫石さんがドバッと出てきそうなんだよ」
「雫石さんひょっとして味方だったり? 手紙の送り主は?」
「6話ぐらいから状況的に告発文を書けるのは雫石しかいないんじゃないかと思っていた」
などのコメントが続々。また、
「一番、幹事長をなんとかしたいのは雫石さんなんじゃない?」
「雫石は、星野の〝変節〟の理由も知っていて、その上で星野を支えられる人間は自分しかいない、と考えているのではないか。一方で、星野を止めなければならなくなったとき、それをする人間――星野を救える人間も自分以外にはいない――雫石は、そう考えているように思えてならない」
という書き込みもあり、最終回の雫石に注目する視聴者もいた。
「銀河の一票」とは?
政治家の不正を密告する告発文をきっかけに、与党幹事長の娘で秘書を務めていた星野茉莉(黒木)がすべてを失い、偶然出会った政治素人のあかりを都知事にすべく選挙に挑む50日間を描く。「カルテット」(TBS系)や「大豆田とわ子と三人の元夫」「エルピス―希望、あるいは災い―」(いずれもカンテレ)などの佐野亜裕美プロデューサーが手がけるオリジナル作で、「しずかちゃんとパパ」「舟を編む ~私、辞書つくります~」(いずれもNHK)などで知られる蛭田直美さんが脚本を担当する。

