「記憶力」と「睡眠の質」を改善する“食べ物”がある? 認知症予防のポイントも医師が解説

「記憶力」と「睡眠の質」を改善する“食べ物”がある? 認知症予防のポイントも医師が解説

「年齢を重ねるにつれて物忘れがひどくなった」「将来認知症にならないか不安」と感じる人は少なくありません。そんな中、最近の研究で、とある食品が脳の健康を支える可能性が示されました。
イラン医科大学の研究グループは、アルツハイマー病の患者さんを対象に、アーモンドの摂取が認知機能や睡眠に与える影響を調査しました。その結果、アーモンドを取り入れたグループは通常の薬による治療を続けたグループに比べて、記憶力や認知機能、睡眠の質に改善がみられました。この内容について伊藤先生に伺いました。

伊藤 有毅

監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)

専門領域分類
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医

研究グループが発表した内容とは?

編集部

イラン医科大学の研究員らが発表した内容を教えてください。

伊藤先生

イラン医科大学の研究員らは、軽度~中等度の認知障害があるアルツハイマー病の患者さん60人を対象に、アーモンドの摂取が認知機能や睡眠に与える影響を調べました。この研究では、1日10gのスイートアーモンドパウダーと小さじ一杯の粉末ロックキャンディを摂取+既存の治療薬を継続するグループと、通常の薬による治療のみを続けるグループに分け、3カ月間比較しました。
研究開始時と終了時に、記憶力や認知機能を調べる検査と、睡眠の質を確認する評価を実施しました。
その結果、アーモンドを摂取したグループでは通常の薬による治療のみを続けたグループに比べ、記憶に関わる機能や認知機能、日常生活の能力をみる指標、さらに睡眠の質において改善がみられました。

今回の研究から、アーモンドはアルツハイマー病の患者さんの記憶力や睡眠状態を支える食事として役立つ可能性があるとされます。ただし、対象人数や期間が限られているため、今後さらに多くの人を対象とした長期的な研究が必要です。

認知症予防の食事のポイントとは?

編集部

認知症予防の食事のポイントについて教えてください。

伊藤先生

認知症予防のためには、脳の健康維持を意識した食生活が大切です。特定の食品に偏るのではなく、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂取しましょう。魚に含まれるEPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸、野菜や果物に含まれるビタミンやファイトケミカル(植物由来の健康成分)は、脳の機能維持に役立つと考えられています。

また、肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病は認知症のリスクを高める可能性があります。そのため、食べ過ぎによるカロリー過多を避け、塩分や糖分の摂り過ぎにも注意することが重要です。
また、野菜や海藻、きのこ類などから食物繊維を取り入れることも、血糖値の急上昇を抑えるために役立ちます。日々の食事を見直し、脳と体の健康を守る習慣を続けていきましょう。

配信元: Medical DOC

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