結婚生活が始まる前の私は、「好きな人と一緒なら多少のことは乗り越えられる」と信じていました。もちろん育った環境の違いはあるでしょう。それでも、お互いに歩み寄りながら新しい家庭を作っていけると思っていたのです。ところが実際に始まった新婚生活では、小さな違和感が少しずつ積み重なっていきました。そしてある日の夕飯時、その不満が一気にあふれ出してしまったのです。
当たり前だと思っている夫との温度差
夫は実家暮らしが長く、帰宅すれば食事が用意されている環境で育ちました。もちろん、それ自体が悪いことではありません。ただ、結婚したからといって私が同じようにできるわけではありませんでした。
共働きのわが家では、私が仕事を終えてから買い物をし、帰宅後すぐに夕飯の準備をする毎日でした。そのため結婚当初から、夫には「帰る時間がわかったら連絡してほしい」とお願いしていたのです。
ところが夫は、「忘れてた」「送ったつもりだった」と言うばかり。
私は何度も作り始めるタイミングを迷い、そのたびに予定が狂いました。小さなことかもしれませんが、その積み重ねが少しずつストレスになっていったのです。
「作るだけでしょ?」と言われて…
ある日、私は思い切って気持ちを伝えました。
「帰宅時間がわからないまま毎日ご飯を作るのは正直大変なんだよね」
すると夫は不思議そうな顔でこう言ったのです。
「俺のほうが帰り遅いんだから、普通に作れるでしょ」
実際は、帰宅時間に大きな差があるわけではありませんでした。
買い物をして献立を考え、調理して片付ける。その一連の家事を、夫はまるで「作るだけ」の簡単な作業のように考えていたのです。
私は大きなショックを受けると同時に、家事の大変さがまったく伝わっていないことに強い苛立ちも覚えました。

