脳血管疾患は介護保険を使える?対象条件や利用できるサービス、申請の流れを解説

脳血管疾患は介護保険を使える?対象条件や利用できるサービス、申請の流れを解説

ご家族が突然脳梗塞や脳出血を発症し、「介護保険は使えるのだろうか」「どこに相談すればよいのか」と不安を感じている方は少なくありません。

介護保険は65歳以上の方を主な対象としていますが、脳血管疾患の場合は40歳以上であれば介護保険の特定疾病として認められており、申請できる可能性があります。

ただし、対象となる条件や利用できるサービスを正確に理解しておくことが大切です。本記事では、脳血管疾患と介護保険の基本的な関係から申請の具体的な流れ、後遺症に応じた介護のポイントまでをわかりやすく解説します。

高山 哲朗

監修医師:
高山 哲朗(かなまち慈優クリニック)

【経歴】
理事長 高山 哲朗
平成14年慶應義塾大学卒業
慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、
平成29年 かなまち慈優クリニック院長
【所属協会・資格】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本医師会認定産業医
東海大学医学部客員准教授
予測医学研究所所長

脳血管疾患と介護保険の基本

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脳血管疾患とはどのような病気ですか?

脳血管疾患とは、脳の血管に異常が生じ、脳機能が損なわれる病気の総称です。血管が詰まり、その先の脳細胞に血液が届かなくなる脳梗塞、脳内に出血し、血腫が生じる脳出血などがあります。いずれの場合でも意識障害や半身麻痺、言語障害、認知機能低下などの症状が現れます。症状は突然現れることが少なくありません。手足が動かない、言葉が出ないなどのサインが現れたら、すぐに救急車を呼ぶことが大切です。

脳血管疾患は介護保険の対象ですか?

脳血管疾患は介護保険の特定疾病に指定されており、一定の条件を満たせば介護保険は利用可能です。介護保険の被保険者は年齢によって2種類に分かれています。65歳以上の第1号被保険者は、要介護の原因がどのようなものであっても、要介護または要支援と認定されれば介護サービスを受けられます。一方、40歳以上65歳未満の第2号被保険者は、特定疾病が原因で要介護や要支援状態になった場合に限り介護サービスが利用可能です。

どのような状態になると介護保険を利用できますか?

脳血管疾患と診断されているだけでは介護保険の利用には不十分です。要介護認定を受け、要支援1〜2または要介護1〜5のいずれかに認定されることが必要です。要介護認定とは、身体の障害によって生活に支障が出た場合、どの程度の介護を必要とする状態なのかを行政が認定する仕組みになっています。つまり、脳血管疾患を発症した事実だけでなく、日常生活にどの程度の支援が必要かという観点から総合的に判断されます。入院中であれば早い段階で、かかりつけ医や地域包括支援センターへ相談をすると安心です。

どの程度の後遺症があると要介護認定の対象になりますか?

後遺症の種類や重さによって判断は異なりますが、日常生活に支障をきたす状態であれば認定の対象となる可能性があります。具体的には、食事や入浴などの日常生活動作(ADL)に介助が必要な状態や、認知機能低下により日常的な判断が難しい状態であれば要介護認定の対象になりやすいです。特定疾病として診断されるには、主治医の意見書と認定調査員による訪問調査の両方をもとに総合的に行われます。後遺症が軽度であっても要支援と認定される場合があるため、まずは窓口への相談をおすすめします。

脳血管疾患で利用できる介護保険サービス

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脳血管疾患の方の介護で利用できるサービスを教えてください

介護保険では、在宅で利用するサービスと、施設に入所や通所するサービスが幅広く用意されています。まず、在宅サービスの訪問介護です。訪問介護員が自宅を訪れ、食事や入浴などの身体介護、掃除や洗濯などの生活援助を行います。通所サービスでは、日中施設に通って食事や入浴、機能訓練を受ける通所介護(デイサービス)があります。さらに、介護者の休息のために数日〜数週間施設に宿泊できる短期入所(ショートステイ)も利用可能です。これらのサービスはケアマネジャーが作成するケアプランに基づいて組み合わせて利用します。

介護保険の申請方法を教えてください

介護保険の申請は、お住まいの市区町村の窓口で要介護認定の申請を行います。申請後は市区町村の職員などから訪問を受け、心身の状態を確認するための認定調査が行われます。申請時に必要な書類は、65歳以上の場合、要介護・要支援認定申請書と介護保険被保険者証です。40〜64歳の場合は、健康保険の被保険者証も必要です。自治体によって必要書類が異なる場合があるため、申請前に窓口へ確認しておくと安心感があります。なお、申請手続きに費用はかかりません。地域包括支援センターに相談すると、申請手続きのサポートを受けられます。

要介護認定はどのように決まりますか?

要介護認定は、一次判定と二次判定の2段階で行われます。まず、市町村の認定調査員による心身の状況調査(認定調査)と主治医意見書に基づくコンピュータ判定が一次判定です。次に、保健医療福祉の専門家で構成される介護認定審査会が、一次判定の結果や主治医意見書をもとに最終的な審査判定(二次判定)を行います。認定結果は非該当(自立)と要支援1・2、要介護1〜5の8区分に分類されます。結果に納得できない場合は、都道府県の介護保険審査会に不服申立てを行うことも可能です。

サービス利用開始までの流れを教えてください

一次判定と二次判定による要介護度が決定したら、ケアプランの作成が行われサービス利用が開始されます。二次判定で要支援1・2、または要介護1〜5のいずれかと判定されたら、ケアマネジャーにケアプランの作成を依頼します。ケアプランとは、本人や家族のニーズと生活上の課題をもとに作成される介護サービスの利用計画書です。なお、要介護認定には有効期間があり、継続してサービスを利用するためには期間満了前に更新申請が必要です。更新を忘れるとサービスの利用が一時停止になる場合があるため、担当のケアマネジャーと連携して管理していきましょう。

配信元: Medical DOC

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