中学時代、不登校だった過去の影響
大森さんは、中学校時代、楽曲制作に明け暮れ不登校だったことを明かしています。社会との隔絶を味わったからこそ、彼は今、誰よりも人とつながることに貪欲なのかもしれません。そして「ミーハーであることをやめない」。この精神こそが、老若男女という不特定多数を相手にするテレビメディアにおいて、彼らを最強の存在にしているのではないでしょうか。
大箱の会場が充実し推し活全盛の昨今、ライブやグッズ、ストリーミングだけで十分な収益を上げることは可能なはずです。それでもあえて、彼らが音楽賞やバラエティに極めて協力的なのは、テレビという媒体の持つ「大衆性」を信じ、そこへの愛着があるからなのでしょう。「フェーズ1」活動完結を経て深化した表現
今、無双状態の大森さんですが、ミセスの活動すべてが順風満帆だったわけではありません。彼はデビュー後、早期に成功を収めながらも、重圧や方向性の迷いから、2020年にそれまでの活動である「フェーズ1」を完結させた過去を持ちます。この活動休止という自分たちを見つめ直す期間が、結果として彼の表現を深化させたのです。
迷いや葛藤を経て、楽曲にはより血の通った情緒が宿り、俳優としては内面の揺れを繊細に表現できるようになった。そして何より、自分を守っていた殻を少しずつ脱ぎ捨てたことで、バラエティで見せるような素の魅力が解放されたのだと思います。ミセスほどの規模になると、MVを巡る炎上騒動やライブの騒音問題といった逆風にさらされることもあります。しかし、その都度見せる誠実な謝罪と、日頃から積み上げてきたクリーンなイメージが、致命的なダメージを寄せ付けない強固な地盤となっています。
作詞・作曲・編曲を一手に担い、MVの発想まで携わる高いクリエイター能力を持ちながら、一方でバラエティでも全力投球し笑われることを厭わない。このギャップを生み出せるバンドのフロントマンは、後にも先にも大森さんだけなのではないでしょうか。

