育児と仕事の両立でひどく追い詰められていたA子さんは、子供と一緒に毎朝すれ違うおじいさんのたった一言に、こらえていた涙が思わず溢れでて──。
名前も知らない、おじいさん
少し前、育児と仕事の両立に、ひどく消耗していた時期がありました。
そんな頃、毎朝子供を保育園へ連れて行く際に、決まってすれ違うおじいさんがいたのです。
雨の日も晴れの日も、決まって「おはようさん、いってらっしゃい」と笑顔で声をかけてくれる、名前も知らないおじいさん。
感じの良い方だなとは思いながら、「知らない人だし……」と、きちんと挨拶を返すでもなく、なんとなく会釈だけで済ませていました。
夫と大喧嘩
ある朝、夫と大喧嘩した私。
きっかけは些細なことだったのですが、日頃から抱いていた、家事や育児の分担に関しての不満が爆発してしまいました。
とはいえ、忙しい朝の時間帯。
子供を保育園に送らなくてはならず、長々と言い合ってはいられません。
「そんなに大変なら、仕事なんてやめればいいだろ!」
という夫の言葉を背に家を出ましたが、腹が立つやら悲しいやらで、とても冷静ではいられませんでした。

