肺がんの手術後の5年生存率はどのくらいでしょうか。メディカルドック監修医が肺がんの手術後の5年生存率についてステージ別に解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「肺がんの手術後の生存率」はどのぐらい?外科治療の対象となるケースも解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
山本 康博(MYメディカルクリニック横浜みなとみらい)
東京大学医学部医学科卒業 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医 日本内科学会認定総合内科専門医
肺がんとは
肺がんとは、肺の内部にある肺胞や気管支の細胞が、がん化して起こる病気です。肺がんの種類(組織型)は4つあります。
小細胞がん
腺がん
大細胞がん
扁平上皮がん
肺がんは4つの種類のなかでも小細胞がんとそれ以外のがんに分けて扱うため、それぞれ解説します。
小細胞がん
ほかの組織型のがんより転移しやすく病気の進行が早いことが特徴で、肺の入り口(肺門)と肺の奥(肺野)のどちらにも発生するがんです。タバコとの関連性が強いといわれており、肺がんに占める割合は10%程です。
手術可能な時期に発見するのが難しい傾向にあり、発見されたときには病気が進行していることがあります。
非小細胞がん
非小細胞がんには3つの種類があります。
腺がん…50〜60%を占めており、肺の奥(肺野)に発症
扁平上皮がん…25〜30%を占めており、肺の入り口(肺門)に発症
大細胞がん…5%程度で、小細胞がんや非小細胞がんに分類されないもの
小細胞がん以外の肺がんを総称して非小細胞がんと呼びます。もっとも一般的な肺がんで、手術による治療が一般的です。
徐々に進行していく非小細胞がんは、初期症状が現れにくいため発見が遅れる傾向にあり、発覚した時点でほかの臓器に転移していることもあります。
肺がんの手術後の5年生存率
肺がんの手術および治療後の5年生存率は、肺がん全体でみると40.04%です。5年生存率は治療を開始したときのステージにより、数値が異なります。
ステージ1
ステージ1の5年生存率は74.0%です。
がんが肺の中だけにあり、その他の場所に転移が認められない初期の状態で治療ができるため予後の経過もよく、生存率はほかのステージに比べると高めとなっています。
ステージ2
ステージ2の5年生存率は46.2%です。
肺の中のがんが大きくなっている状態、もしくはがんと同じ肺のリンパ節に転移している状態です。
ステージ3以降
ステージ3の5年生存率は26.6%、ステージ4は7.4%です。
ステージ3ではがんが肺の周囲の心臓や大血管などの臓器やリンパ節にも転移しており、治療範囲が拡大しています。
ステージ4では、肺の別の場所に加えて、骨や脳などの遠い場所にまでがんが転移している状態です。ステージ4では余命宣告される場合も考えられます。

