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「誰が見ても騙し討ち」京大・吉田寮「現棟」建て替えへ…和解と異なる内容、自治会・教員が反発

「誰が見ても騙し討ち」京大・吉田寮「現棟」建て替えへ…和解と異なる内容、自治会・教員が反発

●京都大学「正式な自治組織としては認めていません」

吉田寮の建て替え方針に対し、寮自治会や教員有志は抗議声明を発表している。これに対し、大学側はどのように考えているのか。筆者は、和解条項との関係や今後の対応について京都大学に質問した。

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最初に聞いたのは、和解条項に盛り込まれた耐震工事について。和解では、大学が「速やかに耐震工事に着手し、遅くとも5年以内に工事を完了することに努めること」と、「京都大学ホームページにおいて、可能な範囲で工事計画を公表すること」が盛り込まれている。

しかし、現時点では具体的な工事計画は公表されていない。

そこで、工事計画や内容、公表時期について尋ねたところ、大学は「今後、基本計画と学内の意見集約を進め、早期の着工を目指します」と回答した。

続いて、「全学生の共有財産として、全学生のための福利厚生およびキャンパス全体の教育環境の質的向上を図る」とした建て替え方針は、在寮契約を認めた和解条項との関係をどのように整理しているのか質問した。

これに対し大学は「和解条項の詳細に関するお問い合わせには回答を差し控えますが、本方針は和解条項を踏まえて定めたものです」と答えるのみだった。

また、寮自治会や寮生が求めている耐震工事の検討状況の開示や、話し合いに応じる考えがあるかについても質問した。

すると、「本学は、平成30年1月以降、吉田寮への新規入寮を認めておらず、吉田寮を不法に占拠する者達が自称する吉田寮自治会という団体を正式な自治組織としては認めていません」と回答した。

さらに、

「『吉田寮の今後のあり方』(2019年2月発表)の方針を満たして新棟に居住し、責任ある自治に基づき共同生活の運営を行う意思のある寮生とは話し合いを行うとしてきたところですが、そのような者は今までにおりません。

その他の者について、大学は新棟への居住を認めておらず、無断で居住する者やそのような者の集団について、寮生と対話することは現状考えていません」

とし、自治会との対話を再開する考えは現時点ではないとの認識を示した。

また、和解条項には明記されていない立入禁止措置の法的根拠について質問したところ、

「吉田寮現棟は、耐震性を欠く極めて危険な状態にあるため、同建物および敷地を所有権に基づいて管理・占有する国立大学法人京都大学として、在寮資格の有無にかかわらず、一切の立入りを禁じ、立入禁止措置を講じています」

と回答した。

●「対話」を重視する教育理念を掲げる京都大学

今回の取材に対する大学の回答からは、建て替え方針は和解条項を踏まえて決定したとの立場を維持する一方、自治会については正式な交渉相手とは位置付けず、対話を再開する考えも現時点ではないことが明らかになった。

一方で、自治会や教員有志は、一審判決や和解の経緯を踏まえれば、建て替え方針の決定や立入禁止措置は十分な説明や協議を欠いていると主張している。

建て替え方針や立入禁止措置が和解内容とどのように整合するのか。また、「対話」を重視する教育理念を掲げる京都大学として、今回の対応をどのように説明するのか、引き続き問われていきそうだ。

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