俳優の仲野太賀が主演を務めるNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合など)の第25回「変事の予兆」が28日に放送され、歌舞伎俳優の市川團子が演じる森乱が初登場した。織田家の重臣だった森可成(水橋研二)の三男で「森蘭丸」としても知られる人物。幼少期から信長(小栗旬)に小姓として仕え、やがて近習となる。「本能寺の変」の際は、明智光秀(要潤)の急襲を受け、信長とともに18歳の若さで討ち死にしたとされる。
第25回では、安土城完成を祝う宴で催された相撲大会で、信長から指名されて林秀貞(諏訪太朗)、佐久間信盛(菅原大吉)、安藤守就(田中哲司)ら重臣たちと取り組み、容赦なく投げ飛ばして3人が織田家を追放される“口実”をつくるという重要な役割を担った。この場面での信長とのやりとりについて團子は、乱が信長の意図をすべて見抜いたうえで、「しかし周りには悟られないように、ただ『はっ』と答えます。短いですが多くの意味を含む一言となりました」と振り返っている。
「豊臣兄弟!」とは?
豊臣秀長(仲野)を主人公に、天下人となる秀吉を補佐役として支えた弟の目線で戦国時代をダイナミックに描く大河。連続テレビ小説「おちょやん」や、「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」(以上、TBS)などのヒット作で知られる八津弘幸さんが脚本を担当する。
市川團子 コメント
――初登場となった第25回の相撲シーンで印象に残ったことは?
「相撲の前に、信長が森乱に『お主が相手をせえ』と伝え、それに対し森乱は『はっ』と言います。
森乱は『お主が相手をせえ』の一言で、相撲の目的が裏切りの疑いがある家臣を罰するためのものという信長の考えを瞬時に見抜き、『全て分かっております、ご安心ください』という気持ちを込めつつ、しかし周りには悟られないように、ただ『はっ』と答えます。短いですが多くの意味を含む一言となりました。
その後も、相撲の目的を悟られないよう『手を抜いてもようございますか?』と冗談を言いながら、如何いかにも、ただ余興を楽しんでいるように振る舞っています。
森乱は最初から最期まで『信長に対して、普通の一歩上を行く気遣いをする』ということを大切に勤めましたが、上記のシーンは一瞬の中でも、そのような性根がよく表れているシーンだなと感じています」
――信長役の小栗旬さんと共演された感想を
「旬さん演じる信長と向き合った時に、その目の奥に宿る圧倒的な引力でぐっと芝居を導いていただいた感覚を鮮明に覚えています。他にも悩んでいるシーンの相談をしたら、『好きにやっていいよ。どのパターンでも受け止めるから大丈夫』と言葉をかけて頂き、とっても大きな包容力に助けていただいたなと思っています」
――いよいよ近づいてきた「本能寺の変」の見どころは?
「光秀の裏切りにより、業火の中で多くの敵を切り倒し、心身共に憔悴しきった信長の元に駆けつけ、その寂しそうな表情をみた瞬間、心から『最期の時だけは、この人が安心して居られるように、自分にできる限りのことをしよう』と思いました。信長がいよいよ自害に至る時、信長に対する恩義や、武士として潔く死を見届けなければならないという気持ち、それでもやはり殿に死んで欲しくないと込み上げる想い、様々な感情が次々と波のように押し寄せてくる中で、殿の最期を迎えました。
森乱の気持ちの葛藤が見て頂く皆様にも伝われば幸いです」

