感情の限界をシミュレーションする
作画面でも独自のこだわりがあるという。感情が大きく揺れ動く重要なシーンを描く際、うみの氏は登場人物の気持ちになりきって自分で演技し、それを動画に撮影し、作画の参考にしたと話す。「彩が次第に追い詰められ、狂気を帯びていく描写は、とことん『おぞましく』なるようにこだわって描きました。実は昔、役者をやっていて、自主映画に出演したことが何度かあったんです。その時の名残なんですが、自分の身体を通して感情の限界をシミュレーションし、キャラクターの生々しい表情や切迫感を表現し、それを画面に落とし込めるように意識しながら描きました」
ちなみに、本作を制作するために、TikTokやXで中学生の整形ビフォーアフター動画をチェックし、そのうえで「コメント欄まで徹底的に読み込んだ」という地道なリサーチを行ったという。そういった積み重ねが作品のリアリティを支え、ひかりや彩の葛藤に心を動かされるのだろう。
【うみの韻花】
美容整形の体験談を漫画に描き、XやInstagram、TikTokで配信中。リアルでユーモア溢れるエピソードで人気を博している。著書に『14歳で整形した私 「ブス」の呪いから解けて自分を好きになる日まで』(KADOKAWA)。
X:@umino_otoka、Instagram:@umino_otoka、TikTok:@umino_otoka
<取材・文/望月悠木 漫画/うみの韻花>
【望月悠木】
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki

