今回は、毎クールのドラマチェックを欠かさないアラフォー筆者が独自の目線で厳選した、春ドラマの「ベスト助演俳優」3名をご紹介します。
※本記事は作品の最新話までのネタバレを含みます。
三浦綺羅『鬼女の棲む家』
まず紹介したいのが、『鬼女の棲む家』(中京テレビ制作・日本テレビ系)に出演した、まだ13歳の三浦綺羅(みうら・きら)です。石田ひかり主演の本作は、SNSによる特定や炎上、歪んだ正義を題材に、平穏に見えた家族が崩壊していく姿を描いたサスペンスフルなホームドラマ。三浦が演じたのは、主人公・明香里の息子である星野歩夢。中学受験失敗をきっかけに引きこもりがちになり、家族の本性を部屋の中から静かに見つめ続ける中学2年生という難役でした。
思春期の繊細さと無謀さを、リアルに体現
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序盤の歩夢は、言葉数も少なくオンラインゲームに没頭し、まるで“そこにいない”かのような存在感。けれど三浦の演技には、ただの「引きこもりの少年」では片づけられない不穏さが漂っていました。家族が少しずつ壊れていく気配を誰よりも近くで感じ取り、その視線の奥に宿る失望や怒り、諦めが、台詞以上にひしひしと伝わってきたのです。
第8話で突然女装して現れたり、父の再就職先で迷惑動画を撮影・拡散したりする行動は、表面上はただの“奇行”。しかし第9話で家族に本音をぶつける場面によって、それが単なる反抗ではなく、長く積もった孤独と怒りの大爆発だったことが際立ちました。
思春期特有の繊細さと、後先考えない無謀さ。歩夢という少年の危うさを強烈に焼きつけた表現力は、とても13歳とは思えません。大河ドラマ『どうする家康』などで見せてきた存在感をさらにアップデートし、彼が“子役”という枠を軽々と越えていく役者であることを、改めて証明した一作だったのではないでしょうか。

