猫の眉毛がもつ5つの役割
1.「感覚器官のひとつ」である
猫の眉毛とは『眉毛』と言ってもひげ(触毛)の一種です。「眉上毛(びじょうもう)」と呼ばれるもので、根元には多くの神経が集まっています。一般的に「眉毛」と呼ばれていますが、実際には人間の眉毛とは異なる感覚器官のひとつ。わずかな刺激も感じ取ることができます。
2.障害物との距離を測る
眉上毛は、壁や家具などの障害物との距離を測る役割をもちます。狭い場所を通るときや高い場所へ飛び乗るときに、眉上毛が周囲との位置関係を把握し、顔や頭をぶつけるのを防いでいるのです。
3.暗闇でも安全に移動する
猫は薄暗い時間帯に狩りをしていた動物なので、素質として人間よりも暗い場所で活動するのが得意です。しかし、暗視能力だけで行動しているわけではなく、眉上毛の機能も関係しています。眉上毛は空気の流れや周囲とのわずかな接触を感知し、目だけでは把握できない情報を脳へ伝えています。そのため、暗い場所や視界が悪い場所でも、安全に移動しやすくなるのです。眉上毛はいわば重要な補助センサーというわけですね。
4.獲物や動くものを感知する
猫は獲物を捕まえる直前になると、獲物が顔の近くに入り視界から外れてしまうことがあります。また猫は動体視力は優れていても、静止しているものや近くのものを細かく見分けることは得意ではありません。このような状況でも、眉上毛が周囲のわずかな動きを感知することで、獲物の位置を把握しやすくなるのです。
5.目の保護
人間の眉と同様、猫の眉上毛にも目を守る役割があります。枝や草、異物などが目の近くに接触しそうになると、眉上毛が刺激を感知して反射的にまぶたを閉じるよう働きます。猫は獲物を狙う際に低い姿勢で移動したり、草むらや狭い場所へ入り込んだりすることが多いため、眉上毛が視力を守る防御センサーとなります。
猫の眉が抜けた場合の影響
猫の眉毛(眉上毛)が重要な役割をもっていることを理解すると、今後は抜けてしまうことを懸念する人もいるかもしれません。
確かに眉上毛はひげの一種で、単なる飾りではなく、根元に多くの神経が集まっている重要な感覚器官です。しかし、数本程度であれば抜けても問題ないことがほとんど。しかも被毛と同じように生え変わるので、自然に抜けることはよくあることなのです。したがって、落ちている眉上毛を見つけても、過度に心配する必要はありません。
ただし、短期間に大量に抜けたり、一部分だけ極端に薄くなったりしている場合は注意が必要です。皮膚病や炎症、強いかゆみによって猫自身がこすったり引っかいたりしている可能性を探ってみましょう。
なお、猫の眉上毛を人間の都合で切ったり抜いたりするのは厳禁です。眉上毛が短くなると周囲の状況を把握しづらくなったり、距離感をつかみにくくなる可能性があります。すぐに日常生活へ大きな影響が出るとは限りませんが、本来もっている感覚を妨げてしまうことは確か。無理に手を加えてはならないことを覚えておきましょう。

