筆者の離婚後、住む場所に困っていた私を助けてくれたのは独身の弟でしたが、一緒に暮らすうちに関係がぎくしゃくし始めてしまい──。
弟の提案
「一緒に住もう」
離婚後、住む場所に困っていた私にそう声をかけてくれたのは、独身だった弟でした。
当時の私は仕事や生活の立て直しで精一杯です。
住む場所を探す余裕もなく、弟の申し出は本当にありがたいものでした。
最初の頃は特に問題ありませんでした。
家賃は弟が負担してくれ、その代わり家事全般は私が引き受ける。
私は弟の厚意に助けられながら、新しい生活を始めたのです。
すれ違い
ところが、しばらくすると生活のリズムが少しずつずれ始めました。
私の仕事が忙しくなり、深夜まで残業になる日も増えていきます。
当日になって残業が決まることも多く、帰宅が遅くなる理由を弟にその都度説明できない日もありました。
自室で食事を済ませ、そのまま寝るだけの日もあったのです。
もちろん何もしなかったわけではありません。
けれど、弟から見れば十分ではなかったのでしょう。
作り置きしていた食事は出来合いのものが増え、掃除もまとめてになっていたのも事実です。
何気ないことが積み重なり、以前のような気軽な会話も減っていきました。
同じ家で暮らしているのに、どこか気まずい空気が流れるようになっていたのです。

