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「橋本病の検査法」はご存知ですか?検査費用についても解説!【医師監修】

「橋本病の検査法」はご存知ですか?検査費用についても解説!【医師監修】

首の腫れや強い倦怠感、冷え、体重増加などの不調が続くと、橋本病かもしれないと不安になる方もいるでしょう。橋本病(慢性甲状腺炎)は、自己免疫の異常によって甲状腺に慢性的な炎症が起こる病気です。成人女性の10人に1人程度にみられるとされており、症状だけでは気付きにくい場合もあります。

この記事では、橋本病が疑われるときに行う検査の種類や流れ、受診する診療科、検査結果がわかるまでの期間、費用の目安を解説します。

林 良典

監修医師:
林 良典(医師)

【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医・指導医、日本緩和医療学会認定登録医、禁煙サポーター

橋本病の診断に行う検査

橋本病の診断に行う検査

橋本病の検査にはどのようなものがありますか?

橋本病が疑われる場合は、主に血液検査と甲状腺超音波検査を行います。血液検査は、甲状腺ホルモンの分泌が保たれているか、橋本病に関わる自己抗体があるかを確認します。甲状腺超音波検査は、首の外から機器を当てて、甲状腺の大きさや形、しこりの有無などを画像で調べます。

診察は、検査だけでなく、症状の経過や首の腫れも確認します。甲状腺にしこりがある場合や、腫れ方が通常の橋本病だけでは説明しにくい場合は、必要に応じて穿刺吸引細胞診を追加します。

検査は通常どのような流れで進められるのか教えてください

検査は、まず診察で症状や首の状態を確認し、甲状腺の病気が疑われる場合に血液検査や甲状腺超音波検査へ進みます。採血は甲状腺ホルモンや自己抗体を調べ、甲状腺超音波検査はベッドに横になって首に機器を当て、甲状腺の状態を画像で確認します。痛みを伴う検査は少なく、通常は外来で受けられます。

検査結果をもとに、橋本病かどうかだけでなく、甲状腺機能が正常か低下しているかも判断します。甲状腺機能が保たれていれば経過観察となることがあり、低下している場合は治療の必要性を検討します。しこりの性質を詳しく調べる必要がある場合は、追加で細胞診を行います。検査の順番や実施する項目は、症状や診察所見、受診した病院の設備によって異なります。

橋本病の検査は何科で受けられますか?

橋本病の検査は、主に内分泌内科や代謝内科、甲状腺外来で受けられます。これらの診療科は、甲状腺ホルモンやTSH、甲状腺自己抗体の血液検査に加えて、必要に応じて甲状腺超音波検査を行い、橋本病かどうかや治療の必要性を判断します。

近くに内分泌内科や甲状腺外来がない場合は、まず一般内科で相談しても構いません。FT3、FT4、TSH、TgAb、TPOAbなどの採血検査は一般内科でも行えることがあります。超音波検査や細胞診など、さらに詳しい検査が必要な場合は、内分泌内科や甲状腺外来へ紹介されます。

各検査の目的と特徴

各検査の目的と特徴

問診や触診ではどのようなことを確認しますか?

問診では、甲状腺機能低下症を疑う症状を確認します。疲れやすさ、寒がり、体重増加、便秘、皮膚の乾燥、声のかすれなどがあるかを聞き取ります。同時に、症状が始まった時期、家族に甲状腺の病気があるか、昆布などの海藻類やヨウ素を含むうがい薬を使い過ぎていないかも確認します。
触診では、甲状腺の腫れ方や硬さをみます。橋本病は、甲状腺が全体的に腫れ、ゴムのような硬さに触れることがあります。通常は痛みを伴いませんが、急に腫れて痛みが出た場合は、橋本病の急性増悪や亜急性甲状腺炎など、ほかの病気も考えて評価します。

血液検査では何を調べるのか教えてください

血液検査は、甲状腺がどの程度働いているかと、橋本病に関わる自己免疫の反応があるかを確認します。FT3、FT4は甲状腺ホルモン、TSHは甲状腺を刺激するホルモンです。甲状腺機能が低下している場合は、FT4が低くなり、TSHが高くなります。甲状腺ホルモンが正常でも、TSHだけが軽く高くなる潜在性甲状腺機能低下症としてみつかることもあります。
橋本病に関わる自己抗体として、抗サイログロブリン抗体(TgAb)や抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)を調べます。これらが陽性であれば、橋本病を考える根拠になります。必要に応じて、コレステロール値、クレアチンキナーゼ(CK)、γ-グロブリンなども確認します。これらは橋本病そのものを直接診断する項目ではありませんが、甲状腺機能低下に伴う身体の変化を把握するために参考になります。

超音波検査や細胞診はどのような場合に行いますか?

甲状腺超音波検査は、診察で首の腫れやしこりがみられる場合や、血液検査で橋本病が疑われる場合に行います。超音波を用いて甲状腺の形や内部の状態を画像で確認する検査で、橋本病の場合は甲状腺が全体的に腫れ、内部が黒っぽく映る(低エコー)ほか、不均一で粗い画像所見がみられることが特徴です。触診だけではわかりにくい小さなしこりや、甲状腺全体の変化を詳しく評価できます。被曝の心配がなく、痛みもほとんどありません。
穿刺吸引細胞診は、しこりの性質を詳しく調べる必要がある場合に行う追加の検査です。すべての方に行うわけではありませんが、超音波検査でしこりがみつかり、甲状腺がんや悪性リンパ腫などを疑う場合に検討します。細い針を刺して直接細胞を採取し、顕微鏡で調べることで、良性か悪性かを判断します。検査後は数分間、針を刺した部位を圧迫して止血し、通常は外来で経過をみることが可能です。

配信元: Medical DOC

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