【闘病】半年で5kg減… 健康優良児だった大学生を襲った『ホジキンリンパ腫』

【闘病】半年で5kg減… 健康優良児だった大学生を襲った『ホジキンリンパ腫』

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫は、日本では患者数が比較的少ないものの、適切な治療で寛解(症状が落ち着いて安定した状態)が期待できる血液のがんです。大学4年生だった粂野さんが異変を感じたきっかけは、咳や痰(たん)、体重減少といった日常の小さな不調でした。大学の健康診断で胸部X線(レントゲン)に異常が見つかり、精密検査の末に病気が判明します。治療を終えて寛解に至った粂野さんに、発覚までの経緯や診断時の心境を聞きました。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2026年1月取材。

粂野さん

体験者プロフィール:
粂野愛佳さん

2003年生まれ、愛知県在住。診断時は大学4年生。2025年2月に咳や痰(たん)が表れ始め、3月の大学の健康診断で胸部X線に異常を指摘される。精密検査の末、結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、抗がん剤治療を受ける。現在は寛解し、大学を休学中。

健康優良児だった私を襲った異変

健康優良児だった私を襲った異変

編集部

「結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫」とは、どのような病気なのでしょうか?

粂野さん

悪性リンパ腫の一種で、簡単に言えば「血液のがん」です。医師からの説明によると、悪性リンパ腫は大きくホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2種類に分かれ、さらに100種類以上に細かく分類されるそうです。種類が多いのは非ホジキンリンパ腫のほうで、悪性リンパ腫の約9割を占めるといわれています。私はそのうち、全体の1割未満とされるホジキンリンパ腫でした。日本では患者数が少ない病気ですが、治療法が確立されていて、適切な治療を行えば寛解が期待できると聞いています。

編集部

体に最初の異変を感じたのは、いつごろでしたか?

粂野さん

2024年の冬ごろ、久しぶりに体重を測ったら半年で5kgほど落ちていて、今まで見たことがないほど痩せていたんです。思い当たる節もなく、不思議に思っていました。そして2025年2月ごろから、咳と痰が出るようになり、オットセイのように喉まで響く咳で、とてもつらかったです。

編集部

そこから、どのように病気が見つかったのですか?

粂野さん

数カ月前にインフルエンザにかかっていたので、咳と痰は後遺症かと思っていました。ただ、病院で咳止めをもらっても、まったく効かなくて……。おかしいなと思っていたときに健康診断があり、胸部X線で異常が見つかったんです。その後病院を転々として、最終的に病気が分かりました。

編集部

検査を重ねるなかで、心境はどのように変化していきましたか?

粂野さん

最初は軽い肺炎だと思っていました。でも、検査を重ねるごとに雲行きが怪しくなり、肺に腫瘍があることが確定したんです。良性を信じていましたが、PET-CT(がん細胞に集まりやすい性質の物質を使い、がんの有無や広がりを調べる検査)で悪性と判明し、とても落ち込みました。今まで大きな病気をしたことがなく、健康優良児だと自負していたので、「まさか自分が」という感じでしたね。
予想がすべて悪い方向に外れていったこともあり、当時は「自分はどうなってしまうのだろう」と不安でいっぱいでした。

手術できない病気、抗がん剤治療の日々

手術できない病気、抗がん剤治療の日々

編集部

医師からは、どのように治療を進めると説明されましたか?

粂野さん

「手術で取り除くことができないため、抗がん剤治療を行う」と説明されました。悪性リンパ腫は固形がんと違い、早期に手術で切り取ることができず、病気の進行度にかかわらず薬物療法(抗がん剤治療)などが基本になるそうです。

編集部

治療の副作用は、どのようなものでしたか?

粂野さん

抗がん剤を打った翌日くらいから吐き気や気だるさがあって、1週間ほど動けませんでした。特に私は眠気が強くなるタイプだったので、打ってから2日間ほどは、日中も寝ていました。
一番心配していた吐き気は、吐き気止めのおかげもあってほとんど起こりませんでしたね。ただ、吐き気止めの副作用で便秘になりやすくなり、腹痛でたびたび動けなくなることがありました。なかでも、最後の抗がん剤の副作用は忘れられません。赤血球も減っていたので立ちくらみや貧血がひどくなり、数歩歩いただけでめまいがしたり、気持ち悪くなったりしてしまいました。家の中でトイレに行くことすらきつかったので、とにかくつらかったですね。

編集部

日常生活で制限されたことはありましたか?

粂野さん

抗がん剤の影響で免疫が下がるので、人混みに行ったり、電車に乗ったりすることができなくなりました。そのため、外に出るときも、行く場所や移動方法に配慮する必要がありました。

編集部

治療中、心の支えになったものは何でしたか?

粂野さん

友達や看護師とのおしゃべりです。一人でいると考え込んでしまうことが多かったので、話している時間は、気が紛れてとても助かりました。

編集部

現在は、どのような生活を送っていますか?

粂野さん

今は、特に服用している薬はありません。月に1回外来に行き、採血をして腫瘍マーカー(がんの状態をみる目安となる、血液中の物質)を確認しています。おかげさまで体調も安定しています。ただ、白血球数だけが低いため、今もなるべく人混みには行かないようにしています。

配信元: Medical DOC

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