以前、家事が得意な彼と付き合っていたときの話です。彼は炊事、洗濯、掃除のどれも苦にならないと言い、毎日のように掃除をしていました。そのため、彼の家はいつ訪れてもゴミ1つ落ちていない、モデルルームのような空間でした。最初は「きれい好きでしっかりしている人なんだな」と好印象を持っていたのですが……家事への考え方をめぐって、すれ違いが起きてしまったのです。
大掃除は必要ない?
ある日、彼の家へ遊びに行ったときのことです。相変わらず部屋がきれいだったので、私は感心して「さすがだね。もうすぐ年末だし、私も掃除を頑張ろうかな」と何気なく口にしました。
すると彼は鼻で笑って、「このくらい普通だろ。普段からこまめに掃除していれば、わざわざ年末に大掃除なんてすることないんだよ」と返してきたのです。
彼の言うことにも一理あります。けれど、その言い方が少し引っかかり、私はモヤモヤしてしまいました。とはいえ、言い返すほどのことでもないと思い、その場では黙って受け流しました。
手伝ったつもりが…
その日は夕方に彼の家へ着いたこともあり、ベランダには洗濯物が干されたままでした。私は少しでも手伝えたらと思い、洗濯物を取り込んで畳み始めました。
すると彼は「ありがとうね」と言いながら、わざわざ隣に腰を下ろしました。そして、私が畳んだ服を手に取ると、何も言わずに畳み直し始めたのです。さらに、「別に洗濯物を畳んでって強要したわけじゃないし、やらなくていいよ」とひと言。
彼に悪気はなかったのかもしれません。彼にとっては、自分のやり慣れた畳み方に直しただけだったのでしょう。けれど、私には「君のやり方は違う」と遠回しに言われているように感じられました。
先ほどの大掃除の一件もあり、私の中で少しずつ苛立ちが募っていきました。

