過去に付き合っていた彼は、お酒が入ると少し上から目線な発言が増える人でした。行きつけの居酒屋でも、「俺がいないとダメなんだよ」「俺と付き合えてラッキーだったんだよ」などと言われ、私は適当に相槌を打ってやり過ごしていました。いつもなら私が我慢して、その場を丸く収めていたのですが、この日はお店を出たあと、彼への思いが急激に冷める出来事が起きたのです。
突然、視界が反転
お店を出て彼と歩いていると、急に腕を掴まれました。
「え?」と思った次の瞬間、視界がぐるんと反転。どうやら私は、彼に背負い投げされたようでした。
気づけば、目の前には満天の星空が広がっていました。
地面はコンクリート。普通なら大けがをしていてもおかしくない状況です。ただ、私は空手を習っていたことがあり、とっさに受け身を取ることができました。そのおかげで多少の衝撃はあったものの、けがはありませんでした。
あぜんとするのと同時に、「私、何かしちゃったかな?」と一瞬、考えてしまった私。今思うと、そんなふうに考えなくてよいのにと、本当に情けなく感じます。
彼の笑い声で気持ちが冷めた
通行人が心配そうにこちらを見ながら通り過ぎる中、彼は笑っていました。そして、「お前、受け身うまいもんなw」と冗談のように言ってきたのです。
私にけががないかを心配するわけでもなく、謝るわけでもない。その場で笑う彼を見て、「あぁ私、何をしているんだろう」と感じました。彼に好意を抱いていたからこそ、これまで我慢していたことが、なんだかバカバカしく思えてきてしまったのです。

