膵臓がんの代表的な症状
腹痛・背部痛
上腹部の鈍い痛みが持続し、背中まで響くような痛み方が特徴です。膵臓は背骨に近いため、がんが進行して周囲に及ぶと背中側に痛みが放散します。初期は軽い違和感程度ですが、徐々に強くなります。原因不明の持続する痛みがある場合は、消化器内科を受診し、腹部超音波や血液検査を受けましょう。
黄疸(おうだん)
皮膚や白目が黄色くなる症状です。膵頭部にがんができた場合、胆管を圧迫するため胆汁の流れが滞り、黄疸となります。尿の色が濃くなったり、便の色が白っぽくなったり、皮膚の痒みが出ることもあります。無痛性の黄疸は膵頭部がんを疑う重要なサインであり、速やかな受診とERCP等の処置が必要になる場合があります。
食欲不振・体重減少
膵臓がんでは、消化酵素の分泌低下やがん細胞の影響により、急激な体重減少が起こりやすいです。数か月で明らかな体重減少(原因なく5kg以上など)や倦怠感がある場合は、悪性腫瘍を疑い精密検査を行う必要があります。消化器内科にて血液検査や画像検査を受け、原因を突き止めましょう。
「膵臓がんの早期発見」についてよくある質問
ここまで膵臓がんの早期発見について紹介しました。ここでは「膵臓がんの早期発見」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
膵臓がんを早期発見することは難しいのでしょうか?
齋藤 雄佑(医師)
非常に難しいのが現状です。膵臓がんは「沈黙の臓器」と言われる膵臓にできるため、初期症状がほとんどなく、自覚症状で気づくのは困難です。さらに膵臓が体の奥深くにあるため、普通の腹部エコーやレントゲンでは小さな病変を捉えにくいという問題もあります。その結果、症状が出てから見つかる頃には進行している場合が多いのです。現状、国が推奨するがん検診にも膵臓がんは含まれておらず、一般的なスクリーニング手段が確立していません。しかし近年ではMRIやEUSなど性能の高い検査を組み合わせることで、従来よりも小さい膵臓がんを見つけられるケースも出てきました。難しいことに変わりありませんが、リスクの高い方が積極的に検査を受けることや、医療機関での注意深い診察によって完全に不可能ではないと言えます。

