膵臓がんの主な原因はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修医が膵臓がんの概要と主な原因について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「膵臓がんは早期発見」できる?なりやすい人と生存率を高める6つの検査を医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
齋藤 雄佑(医師)
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。
「膵臓がん」とは?
膵臓がんは、その名の通り、膵臓に発生するがんです。膵臓は、胃の後ろ側に位置する、長さ約15cmほどの細長い臓器で、消化酵素を分泌して食べ物の消化を助ける「外分泌機能」と、血糖値を調整するホルモン(インスリンなど)を分泌する「内分泌機能」という、主に2つの重要な役割を担っています。膵臓がんの多くは、消化酵素を運ぶ「膵管」の内側の細胞から発生するため、「膵管腺がん」と呼ばれます。非常に悪性度が高く、早期に症状が現れにくいため、発見された時にはある程度進行しているケースが多いのが特徴です。そのため「難治性がん」の一つとして知られています。
膵臓がんの主な原因
遺伝的背景
膵臓がん患者の数%は遺伝的要因が関与します。家族に複数の患者がいる場合や、遺伝性膵炎などが原因となり得ます。こうした背景がある方では、若い頃からの定期的な膵臓検診が効果的な予防策となります。
生活習慣(喫煙・飲酒・食事)
喫煙はリスクを2倍以上に高める明確な原因です。多量飲酒は慢性膵炎を介して間接的にリスクを上げます。また、肉食・高脂肪食中心の食事は膵液の分泌負担を増やし、悪影響を及ぼす懸念があります。野菜や果物を摂るバランスの良い食生活が重要です。
基礎疾患の影響
代表例は慢性膵炎と糖尿病です。慢性膵炎は長期の炎症により遺伝子ダメージが蓄積し、がんに至ることがあります。糖尿病は発症リスクであるとともに、がんの結果として現れることもあります。また、一部の膵嚢胞(IPMNなど)は放置するとがんに進展し得るため、定期的なフォローが必要です。

