長年勤めた会社を定年退職する日。家族との祝賀会を楽しみにしていた私を待っていたのは、思い描いていた穏やかな夜ではありませんでした。会社を出た直後に体に異変が起こり、第二の人生の始まりは、病院のベッドの上からスタートすることになったのです。
定年退職の日に感じた胸の高鳴り
その日、私は長年勤め上げた会社を無事に定年退職しました。退職手続きを終えた後は、夜に家族が祝賀会を開いてくれる予定でした。
これまでの会社人生を思い返しながら、「これからは少しゆっくり過ごせるだろうか」「第二の人生をどう楽しもうか」と、胸を膨らませていました。大きな節目を迎え、肩の荷が下りたような気持ちもありました。
会社を出た直後に起きた異変
ところが、退職手続きを終えて会社の玄関を出た直後のことです。突然、強いめまいに襲われ、右半身の感覚がなくなっていきました。
言葉もうまく発せられず、その場に崩れ落ちてしまいました。近くにいた同僚がすぐに救急車を呼んでくれ、私はそのまま病院へ搬送されました。
検査の結果、診断は脳梗塞(のうこうそく)でした。晴れやかな退職祝いになるはずだった夜、私は集中治療室のベッドに横たわっていました。

