●威力業務妨害などは「不起訴相当」
威力業務妨害罪などについては、証拠が十分でないとして「不起訴相当」とされています。この場合、検察官が再度の判断をすることもなく、基本的には事件は終結します。
その理由は明らかではなく、以下はあくまでも私見です。
威力業務妨害罪は、威力を用いて人の業務を妨害した場合に成立します(刑法234条)。
立花氏による本件発言が行われた場所は、県議の自宅前であり、議員としての業務を妨害したと評価するのが難しいと考えられた可能性もあるでしょう。
名誉毀損罪については、摘示した事実が真実であると信じたことについて相当の理由がある場合には処罰されないため、立証が難しいと判断された可能性があります。
●今後どうなる?
令和7年の犯罪白書によると、「起訴相当」「不起訴不当」の議決がなされ、検察官が再度検討したケースが2020年〜2024年までの5年間で865件あり、そのうち検察官により起訴されたのは252件でした。
単純に考えれば起訴率は29.1%となりますが、元の不起訴理由が嫌疑不十分だった場合と、起訴猶予(犯罪の立証は可能だが事案の性質を考慮し起訴しないと判断した場合)とでも差があります。
嫌疑不十分の場合の起訴率は18.0%であるのに対し、起訴猶予だった場合の起訴率は46.1%となっています。
今回の立花氏の脅迫は、嫌疑不十分とされているため、起訴される確率はデータからは18%、ということになります。
なお、起訴された場合の有罪率は、起訴相当の場合の強制起訴も併せた統計にはなりますが、昭和24年から令和6年までで93.6%となっています。
小倉匡洋(弁護士ドットコムニュース編集部記者・弁護士)

