自分に似合う色は、ずっとピンクだと思っていました。若いころから自然と手に取ることが多く、夫からも「似合う」と言われていたため、私の中では安心して選べる色になっていました。ところがある日、何気なく着ていたピンクのカーディガンをきっかけに、自分の思い込みに少し恥ずかしくなる出来事があったのです。
ピンクは私にとって安心できる色だった
私は20代のころから、ピンク色の洋服をよく着ていました。明るくやさしい雰囲気に見える気がして、自分でも好きな色でした。
夫も「ピンクが似合う」と言ってくれて、ピンク色のブラウスやカバン、指輪などをプレゼントしてくれたことがあります。そのため、私はいつの間にか「ピンク色のものを身に着けていれば間違いない」と思うようになっていました。
年齢を重ねても、その思いはあまり変わりませんでした。洋服や小物を選ぶときも、ついピンク色に目がいってしまい、私にとってはなじみのある色だったのです。
ショッピングモールで聞こえた男の子のひと言
そんなある日、私はピンク色の毛足の長いカーディガンを着て、ショッピングモールを歩いていました。自分ではいつものように、好きな色を着て出かけているつもりでした。
すると、後ろから歩いてきた男の子が、母親らしき人に向かって「ママ、羊がいるよ」と言ったのです。
最初は何のことかわかりませんでしたが、その言葉が自分に向けられているように感じ、思わず驚いてしまいました。たしかにその日の私は、毛足の長いピンクのカーディガンを着ていました。男の子には、それが羊のように見えたのかもしれません。

