【リスク3】「吸引行為」そのものへの心理的ハードルが下がる
私が特に気になっているのは、「何かを吸引すること」への心理的なハードルです。ニコパフを使ったからといって、必ず大麻などの違法薬物につながるわけではありません。ですが近年は、THCを含む違法なベイプ製品や大麻リキッドも存在しています。これらは専用デバイスを使って蒸気を吸引するもので、外見も使用方法もニコパフと非常によく似ています。
もちろん法的な位置付けは全く異なります。ただ、薬物事犯を数多く見てきた経験から言えるのは、多くの人が最初から危険なものを求めていたわけではないということです。「何かを吸う」「蒸気を吸引する」「デバイスを使う」といった行為が日常化し、中身を十分に理解しないまま使用することに慣れてしまうという点にリスクがあると感じています。
実際、2026年6月に北海道・清水町の清水高校アイスホッケー部で、部員6人が「ポケットシーシャ(水たばこ)」を使用したとして無期限の謹慎処分となりました。ポケットシーシャはニコチンやタールを含まない製品とされていますが、学校側が「喫煙への関心につながる恐れがある」と判断したと報じられています。
こうした「吸引系デバイス」を取り巻く問題は、いま教育現場でも無視できないテーマになりつつあります。「うちの子は大丈夫」。そう思っている親御さんほど、ニコパフについて、一度お子さんと話してみてください。次の3点を聞いてみるとよいでしょう。
・ニコパフを知っているか。
・周囲で使っている人はいるか。
・SNSで見たことはあるのか。
大切なのは、問題が起きてから慌てることではなく、日頃から関心を持つことです。それが、子どもたちを新しい依存リスクから守るための第一歩になるでしょう。
