健康診断で発見できる病気や結果改善のための対処法はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「健康診断前日にラーメン」を食べるとどうなる?控えた方が良い食事や対処法も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
関口 雅則(医師)
浜松医科大学医学部を卒業後、初期臨床研修を終了。その後、大学病院や市中病院で消化器内科医としてのキャリアを積み、現在に至る。内視鏡治療、炎症性腸疾患診療、消化管がんの化学療法を専門としている。消化器病専門医、消化器内視鏡専門医、総合内科専門医。
健康診断前日の食事の重要性
健康診断で自分の体の状態を正確に知るには、前日の食事内容がとても重要です。脂質や糖質、塩分の多い食事は、中性脂肪や血糖、血圧などの検査値を一時的に押し上げてしまいます。その結果、本来の状態より悪化して見え、不要な再検査につながることもあります。
なぜ前日の食事が健康診断結果に影響するのか
食事をとると、数時間から半日ほど血液中の成分が変化し続けます。脂っこい料理は中性脂肪やコレステロールを一時的に押し上げ、甘い飲み物やデザートは血糖値を高くします。これらの影響が残った状態で検査を受けると、本来の空腹時の値より悪く評価され、診断が正確でなくなるおそれがあります。
健康診断で発見できる病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「健康診断」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
脂質異常症
脂質異常症は中性脂肪やLDLコレステロールが高い、もしくはHDLが低い状態で、主に食べ過ぎや運動不足、遺伝が原因です。放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。健診で脂質異常を指摘された場合や、家族に心血管疾患が多い場合は、一度内科または循環器内科を受診しましょう。食事・運動療法を中心に、必要に応じて薬物療法も検討されます。
糖尿病
糖尿病はインスリンの作用不足により血糖値が高くなる病気で、肥満や運動不足、遺伝、加齢などが発症に関与します。進行すると網膜症や腎症、神経障害などの合併症を起こし、失明や透析、足壊疽につながることもあります。
健診で血糖やHbA1cの異常を指摘された場合は注意が必要です。口渇や頻尿、体重減少が気になるときは早めに受診しましょう。内科、できれば糖尿病内科で治療方針について総合的な評価を受けてください。
脂肪肝
脂肪肝は肝細胞に中性脂肪がたまった状態で、肥満や糖尿病、脂質異常症、過度の飲酒などが主な原因です。多くは無症状ですが、放置すると肝炎や線維化、肝硬変、肝がんへ進行することがあります。
健診で肝機能の異常や超音波検査で脂肪肝を指摘されたら、体重増加や飲酒量が気になる段階で消化器内科または肝臓内科を受診しましょう。減量や節酒、食事療法を中心に、医師と治療方針を相談することが望まれます。
メタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満に高血圧や脂質異常、高血糖が重なる状態です。過食や運動不足、喫煙など、生活習慣の乱れが主な原因になります。放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなります。健診で腹囲の増加や複数の軽度異常を指摘されたら、症状がなくても早めに内科を受診しましょう。
高血圧症
高血圧症は慢性的に血圧が高い状態で、塩分過多、肥満、運動不足、ストレス、遺伝などが関与します。自覚症状がほとんどない一方で、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎不全の主要な危険因子です。
健診や家庭血圧で高値が続く場合、頭痛や動悸、息切れが気になるときは、早めに内科または循環器内科を受診してください。減塩や減量、節酒、運動療法を行い、それでも不十分な場合には降圧薬による治療が検討されます。

