俳優の仲野太賀が主演を務めるNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合など)の第28回が19日に放送され、「本能寺の変」後の重要事件として知られる徳川家康(松下洸平)の「伊賀越え」が、従来のイメージを覆す意外な演出で描かれた。戦国史では、「中国大返し」や「山崎の戦い」と並び、「本能寺の変」後を象徴するエピソードとしてたびたび映像化されてきた「伊賀越え」。その歴史的な見せ場をあえて“肩透かし”の展開に仕立て、家康のしたたかさを際立たせた演出に、SNSでは「やられました」「たぬき以上のたぬきw」など驚きと称賛の声が相次いだ。
「豊臣兄弟!」とは?
豊臣秀長(仲野)を主人公に、天下人となる兄・秀吉(池松壮亮)を補佐役として支えた弟の目線で戦国時代をダイナミックに描く大河。連続テレビ小説「おちょやん」や、「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」(以上、TBS)などのヒット作で知られる八津弘幸さんが脚本を担当する。
「生きて伊賀越えなどできるわけがなかろう」と全否定
この日の放送では、京都・本能寺の変で、織田信長(小栗旬)が命を落とした後の物語が展開。明智光秀(要潤)の謀反を受け、京から離れた織田家の重臣たちは対応に悩み、信長の亡骸が見つかっていないことから、多くの諸将は光秀につくか、織田家につくか決めかねているなど、各地に動揺が広がった。
そんななか、堺の豪商・津田宗及(マギー)の屋敷にいた徳川家康(松下洸平)は、「織田信長も死ぬのじゃのう」と驚き、この手で敵をとって差し上げたいと述べた。側近の石川数正(迫田孝也)から、それぞれ遠征中の織田家の面々はすぐに駆け付けることが困難であり、ひとまず岡崎に避難し軍勢を整えることが先決だと進言されると、これを受け入れ、最も早く岡崎に着くために伊賀を通ると宣言。徳川に敵意を抱く者の少なくない伊賀を超えると言われた数正は「はあ!? あそこを越えるのでございますか?」と目を丸くする。
そこに宗及がやってきて、道中の役に立ててほしいと家康に砂金を贈って恩を売り、家康が礼を述べて立ち去ると、その動静を光秀に伝えるよう手代に命じ、誰が勝ち残っても自分が得するように振る舞った。しかし家康は宗及のたくらみを見越しており、数正に船を調達するよう指示。「生きて伊賀越えなどできるわけがなかろう。見せかけじゃ」と本心を明かすと、数正は「化かし合いなら殿のほうが一枚上ですな」と納得した。
戦国ドラマでの「伊賀越え」は、本能寺の変の後に起こる「中国大返し」「山崎の戦い」と並ぶ一大イベント。松本潤が家康を演じた「どうする家康」(2023年)でも、1話丸々使って描かれ、大河ファンを楽しませた。それだけに放送前からSNSには、
「今日は伊賀越え!(たぶん)」
「伊賀越え楽しみだなあ」
「伊賀越えタイムきた!」
などのコメントが寄せられ、定番エピソードへの期待が寄せられていた。そんななかまさかの“ドタキャン”は多くの視聴者を驚かせ
「伊賀越えキャンセル」
「えっ、伊賀越えしない!?」
「伊賀越え2026、まさかの展開に」
「何と海路w」
「ほおおおおそうきましたか。やられましたわ」
といった反響が殺到。さらに、危機すら逆手に取る家康像についても、
「たぬき以上のたぬきw」
「松下洸平家康、かなりいいぞ」
「やっぱこの人好きやわw」
「キャラが立ってて面白い」
などの反響が寄せられ、従来の「伊賀越え」をあえて外す大胆な脚色と、松下版家康のしたたかさを前面に押し出した脚本が、多くの視聴者から支持を集めた。

