ナイジェリアに生息する“コウモリ大国”の実態
ナイジェリアはアフリカでも特にコウモリの多様性が高い国として知られており、確認されているだけで約100種、アフリカ全体の約3分の1が生息しているとされています。
その多くは森林や洞窟を拠点に暮らしており、地域の生態系に深く関わっています。昆虫を食べる種は農作物を守る役割を果たし、果実を食べる種は植物の受粉や種子散布に貢献しています。さらに、フンは肥料として土壌を豊かにするなど、見えないところで環境を支えています。
一方で、コウモリは長年にわたり、迷信や誤解の対象にもなってきました。その影響で狩猟の対象となることもあり、一部の種は深刻な減少に直面しています。
45年ぶりの再発見が意味するもの
今回再確認されたコウモリは、ナイジェリア国内でおよそ45年もの間、絶滅した可能性があると考えられていた存在でした。世界的にも約5年間にわたって記録がなく、生息地の森林伐採や環境変化によって、すでに姿を消したとも見られていたのです。
しかしアフィ保護区では、現在も小規模ながらコロニーが維持されていることが確認されました。ただし、その存在は非常に限られており、保護の重要性が改めて浮き彫りになっています。
発見に関わったタンシ氏は、その後も保護活動に携わり、山火事対策や地域住民との協働を通じて生息環境の保全に取り組んでいます。
それでも、この小さなコウモリがひっそりと姿を残していたという事実は、アフィ保護区の森が想像以上に息づいていることを感じさせます。発見の一報は、足元にまだ名前のついていない生き物がいるかもしれないという、そんな想像も呼び起こすものとなりました。

