これは、筆者の知人A子さんから聞いたお話です。
大好きなアーティストのライブを見るために、初めての地方遠征を決意した高校生時代。慣れない土地で大ピンチに陥った彼女を救ってくれた、ある優しい女性との心温まるエピソードをご紹介します。
スマホもお金もない! 高校生の無謀な遠征
当時高校生だったA子は、大好きなアーティストのライブを見るために初めての地方遠征を決意しました。しかし、当時のA子には新幹線に乗るようなお金なんてありません。必死に貯めたお小遣いを握りしめ、早朝から格安バスを何度も乗り継いで、ようやく現地へ到着したのです。
当時はスマホも存在しない時代。事前に印刷した1枚の紙の地図だけが唯一の命綱でした。「これさえあれば大丈夫!」 と意気揚々と歩き始めたのですが、これがトラブルの始まりだったのです。
見知らぬ土地の真ん中で3時間──絶望のどん底へ
地図を片手に歩き続けて、気が付けばなんと3時間が経過していました。周囲を見渡しても地図と合致する場所がなく、完全に迷子。おまけにその日のライブ会場は臨時の特設会場という超難関スポットだったのです。
通りかかる人もおらず、開演時間は容赦なく迫ってきます。「せっかくここまで来たのに、ライブが見られないかも……」と、重い大荷物を抱えたまま、A子は道端で焦りながら半泣きになっていました。走り出そうにも足元はフラフラで、まさに絶望のどん底でした。

