第108回全国高校野球選手権西東京大会(24日、八王子実践4―2明大八王子、神宮)準決勝が行われ、ともに初の甲子園を目指す明大八王子と第4シードの八王子実践が激突。八王子実践が4―2で競り勝ち、初の決勝進出を決めた。
ノーシードから日大二、早大学院、国学院久我山、聖パウロ学園と強豪校を次々と破って、3年ぶりの準決勝まで勝ち進んだ明大八王子の夏が終わった。八王子勢同士の対決、練習試合でも対戦を重ねており、互いに手の内を知っていた。一回、2年生エースの高橋僚投手は立ち上がりに連打で2点を失ったが「今までの練習試合で内角に弱いということは知っていたので、キャッチャーと『もっと使っていこう』と話した」と修正し、味方の反撃を待ちながら粘投した。
「今までもそうだったんですけど、点取られても打線が取ってくれる。2点なら大丈夫」と高橋が信じていた通り、1点差の六回に主将の佐藤啓太捕手(3年)の二塁打から敵失も絡んで試合は振り出しに戻った。
しかし、直後の七回に落とし穴が待っていた。1死二塁で相手の1番・近藤に対して3ボール1ストライクとなったところで申告敬遠を選択。続く桜にセーフティー気味のバントが投前内野安打となり、満塁とされ、3番・亀山に中堅へ適時打を浴びて2点を失った。「『セーフティーをしてくるだろうな』と思っていたけど、自分が出るのが遅れてしまって満塁にしてしまった。最後のボールも2-2からスライダーをセンター前にいかれた。3ボールになってもいいから三振を狙いにいけばよかった」と高橋は悔しがった。
打線は毎回のように走者を出すものの、八王子実践の塚原翔太投手(3年)の前にあと一本が出なかった。それでも、九回は2死走者なしから、四球と安打で一、二塁のチャンスを作るなど、最後までファイティングポーズを取り続けた。
2005年以来、3度目の決勝進出は逃したが、椙原貴文監督は「春は1回も勝てなかったのに、ここまで5回も勝って、神宮でも2回も試合をさせてもらえた。選手たちにはよくやった。ありがとうと伝えたい」と選手たちを称えた。九回2死の場面では「奇跡は信じないと起きないぞ!」と声をかけたといい、「最後に粘って自分たちで行こうという姿勢を見せてくれたことは立派だと思う」と春季大会での初戦敗退から大きく成長した選手たちを誇った。
2年生ながら部員による投票で背番号「1」の重責を担った高橋については「この舞台で決勝に行くのはやっぱり難しいんだってことも改めて感じただろうし、 来年もう一回りも二回りも成長して『自分が投げれば間違いない』という姿でここに戻って来てほしい」と期待を込めた。
選手たちを称えながらも、「悔しいなー」と本音も漏らした指揮官。八王子実践の河本ロバート監督とはプライベートでも親交が深い。さらに八王子勢の甲子園出場となれば、2016年の八王子学園八王子以来、10年ぶりとなるため、「このまま八王子実践に甲子園まで行ってほしいと思います」とエールを送った。

