血圧が160を超える主な原因と受診の目安とは?メディカルドック監修医が、塩分摂取や肥満等の要因、緊急性の高い症状がある際の対応を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「血圧が160以上で現れる症状」はご存知ですか?原因や血圧を下げる方法を医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。
高血圧とは?
血圧とは、心臓から全身に送り出された血液が動脈の壁を押す圧力のことを言います。血圧の高さは心臓が押し出す力と血管の拡張、弾力性により決まります。また、血液量が多くなったり、さまざまな原因で血管が収縮したり、動脈硬化により血管の弾力性が低下することで血圧が上昇するため、気をつけなければなりません。
血圧の基準値と高血圧の範囲
血圧の基準値(正常血圧)は、診察室での測定で収縮期血圧120mmHg未満かつ拡張期血圧80mmHg未満です。しばしば、診察室では血圧が上昇することがあります。健康診断などで高血圧を指摘された場合、自宅での血圧も測定することをお勧めします。
家庭血圧での正常値は、収縮期血圧115mmHg未満かつ拡張期血圧75mmHg未満です。
また、診察室血圧で140/90mmHg以上、家庭血圧で135/85mmHg以上の場合高血圧と診断されます。
Ⅱ度高血圧の数値
高血圧と診断された場合、さらに血圧の高さによりⅠ度高血圧、Ⅱ度高血圧、Ⅲ度高血圧と分類されます。
このうち、Ⅱ度高血圧に分類される血圧は、診察室で収縮期血圧160〜179mmHgかつ/または拡張期血圧100〜109mmHgにあたる場合です。家庭血圧では収縮期血圧145〜159mmHgかつ/または90〜99mmHgの場合がⅡ度高血圧と診断されます。
Ⅲ度高血圧の数値
Ⅲ度の高血圧は診察室で収縮期血圧180mmHg以上かつ/または拡張期血圧110mmHg以上を指します。家庭血圧では収縮期血圧160mmHg以上かつ/または拡張期血圧100mmHg以上の場合を言います。
血圧が160以上になる主な原因は?
高血圧となる原因はさまざま考えられます。この中でも主となる原因について解説いたします。
塩分の摂りすぎ
日本人の高血圧の原因として塩分の過剰摂取が挙げられます。特に日本人は塩分摂取が多いと言われており、令和5年の国民健康・栄養調査によると日本人の塩分摂取量は男性で平均10.7g/日、女性で平均9.1g/日でした。健康日本21では塩分摂取量の平均値を7g/日未満とすることを目標としています。減塩をすることで血圧値が低下することは多くの研究で証明されています。まず減塩から始めましょう。
肥満
近年は、特に男性で肥満に伴う高血圧が増加傾向にあります。肥満は動脈硬化の原因ともなります。BMI25kg/m2以上の肥満の場合には、食事や運動に気を付けて減量を心がけましょう。
飲酒・喫煙
アルコール摂取は血圧が上昇する原因となります。アルコールは日本酒で平均一日1合以下の節酒がおすすめです。
喫煙も血圧上昇に影響します。禁煙をするようにしましょう。
運動不足
有酸素運動や筋トレなどのレジスタンス運動を組み合わせて運動を行うことが推奨されています。運動をすることが、糖尿病や脂質異常症、肥満などの生活習慣病の発症予防にもつながります。高血圧は家族性の要因も強いと言われていますが、上記の様な生活習慣に気を付けることで発症を予防することができます。できることから少しずつでも始めましょう。

