●「合鍵を作られていたら不安」どうしたらよいか
──合鍵を複製されているおそれがあるなどの理由で自宅の鍵を交換した場合、その交換費用を元交際相手に請求できますか。
まず、合鍵が複製されている「おそれがある」というだけでは、相手方の不法行為(合鍵を複製したこと)を立証したことにはならないので難しいでしょう。
鍵の交換費用を請求する場合は、相手方が、交際終了後も合鍵を返還しないという不法行為(不作為の不法行為)を行っていることを理由に請求していくことになります。
そして、自己所有物件の場合、交換費用は鍵の所有者に発生した損害ですので、不法行為に基づく損害賠償請求権を行使し、鍵の交換費用を請求することができます。
これに対し、賃借物件の場合、そもそも貸主に無断で鍵を交換することができないので、貸主の了承を得た上で、鍵を交換する必要があります。
貸主の承諾を得た場合には、やはり不法行為に基づく損害賠償請求として、相手方に対し、鍵の交換費用を請求することができると考えます。
ただし、元交際相手ということであれば、請求をしても無視される可能性が高いかもしれません。訴訟提起しても、相手から交換費用を回収できる可能性がどれだけあるのかは疑問だと思います。
【取材協力弁護士】
大橋 賢也(おおはし・けんや)弁護士
神奈川県立湘南高等学校、中央大学法学部法律学科卒業。平成18年弁護士登録。神奈川県弁護士会所属。離婚、相続、成年後見、債務整理、交通事故等、幅広い案件を扱う。一人一人の心に寄り添う頼れるパートナーを目指して、川崎エスト法律事務所を開設。趣味はマラソン。
事務所名:川崎エスト法律事務所
事務所URL:http://kawasakiest.com/

