父の介護が必要になったとき、家族で協力すれば乗り越えられると思っていました。しかし実際には、負担の大きさや考え方の違いが少しずつ表面化し、兄弟との関係にも思わぬ変化が生まれていきました。
父の介護が始まり、私たち夫婦に負担が集中
父が体調を崩し、介護が必要になったときのことです。私は最初、「兄弟で協力すれば何とかなるだろう」と考えていました。
ところが実際に介護が始まると、病院への付き添いや役所での手続き、施設探しなど、対応しなければならないことが次々と出てきました。その多くを担当することになったのは、私と妻でした。
初めのうちは「近くにいる自分たちが動くのは仕方ない」と思っていましたが、日々の負担が重なるにつれ、少しずつ不満がたまっていきました。
遠方に住む兄弟の言葉に募った不満
遠方に住む兄弟は、電話では父のことを心配してくれていました。しかし、実際に動く場面になると、「仕事が忙しいから頼む」と言われることが多く、結局こちらが対応する形になっていました。もちろん、それぞれの生活や事情があることはわかっていました。それでも、こちらの負担を当然のように受け止められているように感じる瞬間があり、気持ちは複雑でした。
そんなある日、介護費用について話し合ったときのことです。兄弟から「実家に近いんだから仕方ないだろう」と言われました。
その言葉を聞いた瞬間、それまで抑えていた疲れや不満が一気にあふれ出しました。兄弟仲はそれまで決して悪くなかったため、自分でもこんなに感情的になるとは思っていませんでした。

