膵臓がんが進行するとどのような症状が現れるのか、また検査方法について医師が詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「膵臓がん」の進行スピードはご存知ですか?受診した方が良い症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
齋藤 雄佑(医師)
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。
「膵臓がん」とは?
膵臓がんは、膵臓にできるがんの一種です。膵臓は胃の後ろに位置し、消化液を分泌したり、血糖値を調節するホルモンを分泌したりする重要な臓器です。高齢者になるほど膵臓がんの発症率は高くなる傾向があり、70代では特に注意が必要です。50代や40代でも発症する可能性はありますので、油断は禁物です。膵臓がんは早期発見が難しく、進行すると治療が困難になるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
膵臓がんが進行するとどんな症状が現れる?
腹痛
膵臓がんが進行すると、みぞおちや背中に痛みを感じることがあります。痛みは持続性があり、夜間や食後に強くなる傾向があります。ストレスや生活習慣の乱れによる胃腸炎などと間違われやすいので注意が必要です。このほかにも腹痛を起こす病気として、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胆石症などが考えられます。このため、症状のみでは区別がつきません。
すぐにできる処置としては、痛み止めを服用することが挙げられますが、痛みが強い場合、持続する場合には早めに医療機関を受診することをお勧めします。受診する診療科としては、消化器内科、胃腸科です。
黄疸
膵臓がんが胆管を圧迫すると、黄疸が現れます。黄疸は、皮膚や白目が黄色くなる症状です。また、尿が濃くなる、便が白っぽくなるなどの症状もみられる場合もあります。この症状がみられた場合、膵臓がん以外にも胆石症、肝炎、胆管炎などが考えられます。黄疸は胆道系が閉塞している可能性が高いため、緊急性が高いと言えます。黄疸を放置すると重篤な状態になる可能性がありますので、早急に医療機関を受診してください。
体重減少
膵臓がんが進行すると、食欲不振や消化吸収障害が起こり、体重が減少することがあります。このような症状がみられた場合には、消化の良いものを食べる、栄養バランスを意識するようにしましょう。膵臓がんやその他のがん、甲状腺機能亢進症などの可能性も考えられ、体重減少のみでは区別がつかないため詳しい検査が必要です。内科もしくは消化器内科を受診して相談してみましょう。原因不明の体重減少がある場合は、早めの受診が必要です。
背部痛
膵臓がんが背中の神経を圧迫すると、背中に痛みを感じることがあります。まずは痛み止めを服用して様子を見ますが、背中の痛みが長期間続く場合は、早めに受診しましょう。背部痛がある場合、膵臓がん、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、急性腰痛症などが考えられます。受診する診療科としては消化器内科、胃腸科、整形外科が良いでしょう。痛みが非常に強い場合は、救急車を呼ぶか、すぐに病院を受診しましょう。

