季節の変わり目のかゆみは、冬と夏で原因が異なります。それぞれの原因と対処法を医師が解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「季節の変わり目に全身がかゆい」ときの対処法はご存じですか?原因も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
池澤 優子(あい皮ふ科・アレルギー科クリニック)
順天堂大学医学部卒業。横浜市立大学皮膚科助教、茅ヶ崎市立病院皮膚科部長を歴任後、神奈川県横浜市、あい皮ふ科・アレルギー科副院長として地域の皮膚科、アレルギー疾患の診療に努めている。医学博士。皮膚科学会専門医、アレルギー学会認定医の資格を有する。
「季節の変わり目に全身がかゆい」症状で考えられる病気と対処法
季節が変わるとき、全身がむずむずとかゆくなるといった経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。季節の変わり目は、湿度や温度の変化、汗のかき具合などによって、肌トラブルが生じやすい時期でもあります。
今回の記事では、季節の変わり目に全身がかゆくなる原因と、正しい対処法、さらに病院を受診すべきサインについて解説します。
冬の季節の変わり目に全身がかゆい症状で考えられる原因と治し方
冬の全身の皮膚のかゆみの原因としては、乾燥による皮脂欠乏症の悪化や、アトピー性皮膚炎などが挙げられます。対策として、部屋の湿度を適切に保つ、入浴後の皮膚の保湿などがあります。
また、寒さによって誘発されるものとして、寒冷蕁麻疹も可能性として挙げられます。寒冷蕁麻疹のなかでも、全身が冷やされた際に、全身の皮膚に小豆大ほどの紅斑と膨疹(ぼうしん:皮膚のふくらみ)が現れる全身性のものがあり、強いかゆみを伴います。
夏の季節の変わり目に全身がかゆい症状で考えられる原因と治し方
夏に全身の皮膚がかゆい場合には、あせも(汗疹:かんしん)が原因の場合があります。また、アトピー性皮膚炎は、日焼けや汗をかくことでも悪化しやすいです。汗をかいた際には、放置せずにシャワーなどで洗い流し、皮膚を清潔に保つことが大切です。吸湿性や速乾性といった個人に合う素材の下着を選んだり、締め付けの少ない、ゆったりとした服を着ることも、汗疹予防のために有効です。また、降圧剤や抗がん剤などによる薬剤性光線過敏症の可能性もあります。初夏など紫外線が強くなる時期に、顔やつむじ、首のあたりや手の甲の皮疹が悪化するような症状が現れます。
さらに最近は夏の猛暑の影響で、虫刺され等が夏の終わりから秋にかけて暑さが和らぐ頃に多く見られます。季節の変わり目に虫の多いところにいく際には虫よけスプレーや長袖を着用するなどの対策が大切です。
「季節の変わり目に全身がかゆい」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「季節の変わり目に全身がかゆい」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
季節の変わり目で夜に体のあちこちがかゆくなるのは皮膚科で治療できますか?
池澤 優子(医師)
はい。皮膚の乾燥やアレルギー体質が原因のことが多く、外用薬や抗ヒスタミン薬で症状を和らげる治療が可能です。
暑くなる季節の変わり目に体がかゆくなるのは汗かぶれのせいでしょうか?
池澤 優子(医師)
汗の刺激による汗疹(あせも)や、汗で誘発される蕁麻疹が考えられます。シャワーや衣服の調整で改善することが多いです。
寒くなる季節の変わり目に湿疹ができて肌がかゆくなります。保湿が足りないのでしょうか?
池澤 優子(医師)
はい。空気の乾燥や暖房による皮脂の減少が原因となっている場合、しっかりと保湿することで改善が期待できます。

