結婚式の終盤、花嫁の手紙を読む時間を迎えたときのことです。本来なら感動に包まれる場面ですが、思いもよらない出来事が起こったのです。
泣かないと宣言していた夫
結婚式の準備中、夫は何度も「俺は絶対に泣かないから」と言っていました。夫は普段からあまり感情を表に出さず、どちらかというとクールなタイプです。
交際していた1年半の間も、夫が涙を見せたことは一度もありません。そのため、私の中ではすっかり「泣かない人」というイメージが定着していました。
披露宴でも夫はきっと堂々としていて、泣くとすれば私のほうだろう。そう思い込んでいたのです。
花嫁の手紙を読み始めると…!?
披露宴も終盤を迎え、花嫁の手紙を読む時間になりました。夫はマイクを持ち、私の腰にそっと手を添えてくれています。そのさりげない気づかいに安心しながら、私は手紙を読み始めました。
ところが、読み進めるうちに、夫が持っているマイクが小刻みに震え始めます。すると次の瞬間、「ひっく……ひっく……」という声が聞こえてきました。驚いて横を見ると、夫が顔をくしゃくしゃにして泣いていたのです。
予想外の光景に、「えっ、ここで泣くのは普通、花嫁の私のほうじゃないの?」と驚きが勝り、出かかっていた私の涙はすっかり引っ込んでしまいました。次第に笑いがこみ上げてきて、手紙を読むことに集中できなくなったのです。

