猫の年代別の3大死因
ここでは、子猫、成猫、老猫の3つの年代に分けて、おもな死因を紹介します。年代によって注意すべき病気やリスクは異なります。それぞれの特徴や傾向を確認していきましょう。
1.子猫の3大死因
子猫の死因は、免疫力や体力が十分に発達していないことから、病気や事故によるものが多く見られます。
感染症 子猫衰弱症候群 誤飲誤食による事故感染症の中でも特に注意したいのが「猫伝染性腹膜炎(FIP)」です。猫コロナウイルスの変異によって発症し、1歳未満の子猫に多く見られます。かつては致死率がほぼ100%の病気とされていましたが、近年では治療薬の研究や普及が進み、早期発見・早期治療を行えば治癒(寛解)を目指せる病気になってきています。そのほか、猫汎白血球減少症も子猫にとっては注意が必要です。
子猫衰弱症候群は、虚弱体質や低体温、低血糖などが原因で衰弱する状態です。生後間もない時期ほどリスクが高く、気づかないうちに手遅れになってしまうこともあります。
また、好奇心が旺盛な子猫は、ほかの年代と比べて誤飲のリスクが高いといわれています。窒息や腸閉塞、中毒など命にかかわることも少なくありません。
2.成猫の3大死因
成猫の死因は、体質や生活習慣の影響による病気が多く見られます。
泌尿器疾患 消化器疾患 感染症猫に多いといわれている泌尿器疾患(尿路結石や尿道閉塞など)も状態によっては命にかかわります。雄猫は雌猫に比べて尿道が細く、結石が詰まりやすい傾向です。尿道が完全にふさがり排尿ができない状態がつづくと死に至ります。
消化器疾患では、誤飲・誤食による腸閉塞や慢性的な嘔吐・下痢を伴う病気に注意が必要です。慢性的な嘔吐・下痢では命にかかわる重篤な病気が隠れている可能性が否定できません。
さらに、子猫と同様に感染症も命を奪います。とくに、多頭飼育の環境やワクチン未接種の猫はリスクが高くなるでしょう。
3.老猫の3大死因
老猫の死因は、加齢による体の機能低下など、老化が影響するものが増えてきます。
慢性腎臓病 悪性腫瘍 心疾患猫の慢性腎臓病は加齢とともに増え、15歳以上では70〜80%程度が腎臓を患っているといわれています。慢性腎臓病を発症すると腎機能が徐々に低下し、最終的には尿毒症を起こして死に至ります。初期では目立った症状が見られず、気づいたときには進行していることも少なくありません。
悪性腫瘍は加齢とともに発生率が上がる病気です。猫では「リンパ腫」や「乳腺腫瘍」「扁平上皮癌」が多く、種類によっては進行が速いため早期の発見が重要になります。
また、高齢の猫では心疾患も死因になりやすく、もっとも多いのが肥大型心筋症です。初期には症状が出にくく、突然死の原因になります。
年代別の予防法
愛猫の健康を守るためには、定期的な健康診断やワクチン接種に加え、ストレスの少ない生活環境と栄養バランスのよい食事を心がけることが大切です。また、年齢によって注意すべきポイントが異なります。それぞれの年代に合わせた健康管理を意識しましょう。
子猫の時期は誤飲事故を防ぐことが重要です。小さな部品が付いたものや紐状のものは手の届かない場所に片付け、人の食べ物や薬、洗剤なども誤って口にしないよう管理してください。
1歳以降の成猫は、新鮮な水をいつでも飲める環境を整え、水分摂取量を確保することが大切です。水分補給は、泌尿器疾患の予防になります。水を飲まない猫には、ウェットフードや給水器の活用もおすすめです。
7歳頃からのシニア期は、健康診断を年2回程度に増やし、病気の早期発見に努めましょう。また、食欲や体重、飲水量、排泄などに変化が見られた場合は、様子を見過ぎず早めに動物病院を受診してください。

