
ハーバード大学でも研究される“絵本を通した親子の対話”を家庭で実践
同書は、親子の対話がもっと楽しくなる、年齢別の問いかけ例や実際の対話例を豊富に掲載。語彙力・思考力・表現力・自己肯定感を育む新しい絵本の楽しみ方を紹介しています。
AI時代だからこそ、親子の「対話」が子どもの未来を育む
近年、生成AIが身近になり、知識を得たり文章を作成したりすることが、誰でも簡単にできる時代になりました。
だからこそ、これからの子どもたちに求められるのは、知識や情報を得ることだけではなく、自分なりの考えを育み、相手との対話を通じて考えを深め、自分らしい言葉で表現する力です。
AI時代において、こうした「考える力」「対話する力」「表現する力」は、ますます重要になると考えられています。そして、その土台は幼少期からの親子や友達との豊かな対話によって育まれるとされています。
その実践方法として注目されているのが、絵本を介して対話を重ねる「ダイアロジック・リーディング」です。
ダイアロジック・リーディングとは、親が子どもに一方的に絵本を読み聞かせるのではなく、「何でこうなったんだろう?」「次はどうなると思う?」のように、子どもと双方向的なやり取りをしながら読み進める方法。
ハーバード大学などでも研究が進められているこの手法には、大きく二つの効果が報告されています。一つは、語彙力や物語の理解力・集中力といった「認知能力」の向上。もう一つは、自分や相手の気持ちを理解し思いやる感情知性や共感性、コミュニケーション能力といった「非認知能力」の発達です。
絵本を読む時間はそれだけで豊かなものですが、さらに“対話”を加えることで、この二つの力を同時に育むことができるとして、いま世界で注目を集めています。
実践例から発達心理学まで、一冊でわかるダイアロジック・リーディング
著者は、絵本と対話を組み合わせたオンラインスクール「YOMY!」の代表を務める安田莉子氏。スクールで、1,000人以上の子どもたちと絵本を通じて対話を重ねた経験をもとに、おうちで手軽にできるダイアロジック・リーディングの手法をやさしく、実践的に解説しました。
同書では、実際の絵本の紙面を用いた対話例を豊富に掲載。「そもそもどんな質問をすればいい?」「子どもの返答にはどう反応すればいい?」と悩む保護者でも、掲載された対話例をまねするだけで、家庭ですぐにダイアロジック・リーディングを始められます。
また、子どもの年齢や発達段階に応じて、たとえば0〜2歳頃では「身体的・直感的な気づきを楽しむ問いかけ」、5〜6歳頃では「登場人物の気持ちや行動の理由を考える問いかけ」など、年齢ごとの対話のポイントもわかりやすく紹介しています。

さらに、教育心理学を専門とする東京大学大学院教育学研究科教授・遠藤利彦先生監修のコラムでは、発達心理学の視点から、子どもの発達のしくみや親子の対話の意義をわかりやすく解説。実践方法だけでなく、その背景にある科学的なエビデンスも学べるため、「どうやるか」だけでなく「なぜ効果が期待できるのか」まで理解できる一冊です。
そのほか、家庭で取り入れやすいダイアロジック・リーディングにおすすめの絵本リストや、「子どもの返事が一言だけで対話が続かない……」「絵本に興味がなく動画ばかり見たがる……」といった保護者から寄せられる疑問に答えるQ&Aも収録しています。

同書は、家庭での読み聞かせをより豊かな時間にしたい保護者はもちろん、幼児教育や早期教育に関心のある人、そして幼稚園・小学校・中学校受験を見据えて「考える力」「伝える力」「対話する力」を育みたい家庭にもおすすめです。
日々の親子のコミュニケーションを通して、子どもの可能性を無理なく伸ばすヒントが詰まっています。
