内容への受け止めは?
編集部
オーストラリア・クイーンズランド大学の研究員らが発表した内容への受け止めを教えてください。
山田先生
近年の食物アレルギー予防の考え方を支持する興味深い内容です。以前は「食物アレルギーを防ぐには原因となる食品の摂取をできるだけ遅く始める」という考え方が一般的でした。しかし、ピーナッツアレルギーの予防効果を示したLEAP試験をはじめ、多くの研究により、現在では適切な時期に口から食べることで「経口免疫寛容」(体がその食品に慣れ、アレルギー反応が起こりにくくなる仕組み)が誘導されると考えられています。今回の研究は、上記の考え方が実際の診療や社会に浸透し、卵アレルギーの減少につながっている可能性を示した点に意義があります。ただし、ガイドラインの改訂前後を比較した観察研究であり、早期摂取だけがアレルギー減少の原因と断定することはできません。日本の専門家は、生後5~6カ月から離乳食と加熱した鶏卵を開始することに加え、離乳食開始前から湿疹など皮膚の炎症がある場合は早期に治療し、皮膚の状態を良好に保つことも推奨しています。
まとめ
今回の研究は、離乳食で卵を早めに取り入れることが、卵アレルギーの予防につながる可能性を示しました。ただし湿疹が多いなど、食物アレルギーの発症が心配なお子さんの場合は、親御さんの自己判断で急に経口摂取を進めるのは禁物です。医師に相談しながら、生後6カ月を目安に少量の加熱卵から試し、様子を見つつ少しずつ量を増やしていくことが、毎日の離乳食づくりに活かせるポイントといえるでしょう。
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