「外事第4課」は実在する?
VIVANTでは「警視庁公安部・外事第4課」という名称が登場し、俳優の阿部寛さん演じる主要キャラクターの野崎守が所属しています。実際、警視庁公安部には外事第1課から外事第4課までが設置されています。それぞれの役割の違いですが、外事第1課はロシア・東欧を担当、第2課は中国・東南アジア、第3課は北朝鮮、第4課は中東の国際テロや過激派への対応を担う編成とされています。
具体的な担当分野については公表されていない部分も多く、「○課はこれだけを担当している」と単純に説明できるものでもありません。公安という仕事自体が、公開できる情報と非公開情報の線引きが非常に厳しい世界だからです。
ドラマはあくまでフィクションですが、実在する組織名をモデルにしている部分があるため、現実と重ね合わせながら見ると、より興味深く感じられるでしょう。
公安警察の任務は「何も起こらない状態」を守ること
「事件が起きていない時、公安は何をしているの?」と思う人も多いでしょう。公安警察の仕事は、「何も起こらない状態」を守ることです。
そのため、「情報収集」「情勢分析」「関係機関との連携」「テロや過激化の兆候把握」など、地道な活動が中心になります。ニュースにならないことこそ、仕事がうまくいっている証拠ともいえるのです。
私自身は刑事として勤務していたため、公安部で働いた経験はありません。ただ、現場では昔からこんな風に言われていました。
「公安のことは、あまり詮索しないほうがいい」
もちろん冗談半分です。それだけ公安は、一般の刑事から見ても”少し別世界”というイメージがあったのは事実です。
とはいえ、決してドラマのような謎の秘密組織というわけではありません。刑事が犯罪捜査の最前線を担うように、公安は日本の安全保障や公共の安全を支えるという、別の使命を担っているのです。
