
和歌山県御坊市で330年以上にわたり醤油・味噌づくりを続ける老舗「堀河屋野村」では、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて、国登録有形文化財である「店舗兼主屋」の修理・耐震補強工事を行うためのプロジェクトを実施。公開32日で最終目標4,200万円を達成した。そして、新たな保全課題「水の問題」への対応に向け、8月7日(金)まで支援を継続募集している。
新たに明らかになった「水の問題」
「堀河屋野村」では、クラウドファンディング開始時は、登録有形文化財である「店舗兼主屋」の梁の亀裂や柱の腐食、屋根の陥没などを修理し、耐震補強を実施することを目的としていた。そしてこれまでに、1,168名(7月27日時点、堀河屋野村が代理で入金した分を含む)を超える人々から支援が寄せられ、「店舗兼主屋」の修理・耐震補強工事に着手できる見通しとなった。
しかし、工事内容を具体化する中で建築士や施工会社と現地調査を重ねた結果、建物を将来にわたって健全な状態で維持するためには、「水の問題」への対策が避けて通れないことが明らかになったという。
文化財建築を未来へ受け継ぐためには、建物を「直す」だけではなく、「守り続ける」ための取り組みも必要だ。「堀河屋野村」では、8月7日(金)までの残る募集期間を「店舗兼主屋 未来への保全プロジェクト」と位置付け、修理・耐震補強工事の着実な実施に加え、新たに判明した排水・雨漏りなどの「水の問題」の調査・保全対応に活用するための支援を募集している。
排水・雨水による建物維持への影響

新たな課題である「水の問題」の一つは、建物南側の地盤や排水構造の影響により、豪雨時には床下へ水が回りやすく、湿気による白アリ被害や木部腐食につながる恐れがあること。


もう一つは、今回の工事対象となる箇所以外の屋根についても、経年劣化による雨漏りや腐食の可能性があり、今後の建物維持に向けて継続的な対策が必要であることだ。
「堀河屋野村」では、まず排水配管の調査など治水対策の第一歩を進めるとともに、屋根全体の保全についても検討を進めていくとしている。
