「Tシャツが乾くまで」(TBS) 第4話 このドラマで初めての共感!! 不幸な人は不幸でいなきゃいけない空気感なんてクソ喰らえ!! #Tシャツが乾くまで #蒼井優 #中島歩 #夏帆 #松山ケンイチ #6969b|6969b~ろくろっ首~

「Tシャツが乾くまで」(TBS) 第4話 このドラマで初めての共感!! 不幸な人は不幸でいなきゃいけない空気感なんてクソ喰らえ!! #Tシャツが乾くまで #蒼井優 #中島歩 #夏帆 #松山ケンイチ #6969b|6969b~ろくろっ首~

与えられる情報の幅が広く、毎話ごとにその感じ方が大きく変わるドラマ「Tシャツが乾くまで」(TBS)

 

第1話は悲劇的な事故と不倫疑惑に感情の置き場が迷子になり、

 

第2話は咲子(蒼井優)と樹生(中島歩)の会話劇に心地よさを覚え、

 

第3話は充(松山ケンイチ)が生きていたという最大のどんでん返しに驚愕。

 

そして第4話。

 

私は登場人物たちの言葉に深く共感した。

 

脚本の生方美久さんは、このドラマを「共感や感動を目指した物語ではない」と語っていたが、この第4話で出てきた幾つかのトピックスは現代を生きる視聴者それぞれが顧みるべきものだったのではないか。

 

 

“ゼロヒャク”じゃなくてもよくない?

充の服のポケットから出てきた花火大会のペアシートチケット。

 

過去に花火大会へ向かう道中で痴漢被害に遭ったことで、花火大会が“苦手なもの”となってしまった咲子。

 

それにも関わらず花火大会のチケットを充が所持していたということは、第3金曜日にコインランドリーで秘密裏に会っていた樹生の妻:あずさ(夏帆)と一緒に行くつもりだったのではないかと疑わざるを得ない。

 

一方のあずさも、夫の樹生が苦手な水族館のチケットを持っていたために、充とあずさはお互いのパートナーとは行けない場所に行こうとしてたのではないか? という疑惑が余計に強まる。

 

……とまあそのパートナーが苦手な場所のチケットを持っていた真相も気になるところだが、今回はそこについては触れない。

 

紆余曲折あり、咲子と樹生は花火大会のチケットを使うことなく樹生が探した穴場スポットで花火を観る流れとなったのだが、そこでの樹生と咲子の会話の内容について考えたい。

「喪に服すってずっとメソメソして泣いてろってことなんですか。ミスなく仕事するのって妻が死んでも平気なやつってことですか。」樹生

 

その後、“上司が奥さんを亡くした後に新しい恋人ができて元気になったことに、同僚たちが幻滅したエピソード”を咲子が話す。

 

「不幸になった人がずっと不幸でいてくれないと困ることでもあるんですかね?」咲子

 

私は2人のこの会話に深く共感したと共に、この空気感がわかってしまう自分に嫌気が差した。

 

少なからず自分もそう思ってしまう節があるのではないか? と。

 

日々SNSやTVのワイドショーなどを見ていると、樹生と咲子の会話の内容のような空気感や思考が現代の日本に蔓延っていると感じる。

 

この風潮が蔓延っているのは日本人がTPOや協調性を重んじるところと、ある意味で通じているのかもしれない。

 

「その場の空気や雰囲気からはみ出てはいけない。」

 

確かにその通りではあるのだが、間違ってはいないのだが……。そこからはみ出たものは最後、親の仇かの如く激しく攻撃される。

 

特にその節が強い印象のある日本の空気感は、“悲しい時は100%悲しくあれ”、“結婚したら一生その人を愛し抜け”という“ゼロヒャク思考”の人間を数多く生み出しているのではないか。

 

それが樹生や咲子の職場の人間達にも見受けられたということだろう。

 

人間には0でも100でもない感情の途中があるのだし、行動のイレギュラーだってある。

 

そんな当たり前の、目に見えていない余白を考える余裕が、私たちからは無くなってしまっているのかもしれない。

 

……自戒を込めてこの言葉たちを綴っている。

 

苦手なものの話って、楽しいよね

劇中との流れとは前後するが、コインランドリーで樹生と咲子が“苦手・嫌いなもの”の話で盛り上がった。

 

一方、樹生の実家での会話で樹生ら子供の苦手・嫌いなものを把握していない母親の姿が浮き彫りとなった。

 

「俺の好きなもの全部把握してるよね。でも嫌いなものは知ろうとしないよね。」樹生

 

なぜなのか。

 

これは心の距離の問題ではないか。

 

心の距離が近いほど、人は相手の苦手・嫌いなものの話をしようと、聞こうとする……そんなことはないだろうか。

 

これをきっかけに思い返してみたのだが、初対面で好きなものの話はしても嫌いなものの話は今までの人生でしてこなかったように思える。

 

もし自分の嫌いなものが相手の好きなものだったとしたら、関係値の浅い段階ではなんだか微妙な空気になることだろう。

 

加えて自分の苦手・嫌いなものを言いたい。相手の苦手・嫌いなものを知りたい。と思った相手は、それを今後のお付き合いの中で「避けてほしい」「避けてあげたい」という、より良い関係を築こうとする姿勢の現れでもあると感じる。

 

苦手・嫌いなものの話をするということは、ある程度の関係値があるということ、相手への思いやりの証でもあるということだと、私は思った。

 

そこは親子であっても例外ではないために、樹生の母親はああいった感じなのだろう。

 

樹生と咲子の会話を見ただろうか?

 

嫌いだったり苦手なものの話をしているのに、あんなにも楽しそうだった。

 

そういった話が出来る関係値、そしてそれを知って欲しい・知りたいと思える間柄だからこその空気感……ということだろう。

 

確かに思い返してみると、苦手・嫌いなものを話す時の人って、誰しもテンションが高い気がする。

 

余談だが、苦手・嫌いなものの話は陰口・悪口と近いのかもと思った。

 

どちらも盛り上がるものね……。

 

配信元: 幻冬舎plus

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