ニップン、2030年度売上高5000億円へ 知多工場軸に収益基盤強化、冷凍食品・海外を拡大

ニップン、2030年度売上高5000億円へ 知多工場軸に収益基盤強化、冷凍食品・海外を拡大

〈冷凍食品、2030年度900億円へ〉

食品事業の2025年度売上高は2.2%増の2436億9400万円、営業利益は2.3%減の90億6500万円だった。業務用食品はインバウンド消費の拡大や海外事業が寄与し、家庭用食品ではマーケティング戦略を継続したことで増収となった。

一方、原材料費などの上昇に対応して価格改定を実施したものの、販売数量の減少もあり、コスト増を吸収できず営業減益となった。

2026年度は、売上高を4.2%増の2540億円、営業利益を2.9%減の88億円と予想する。業務用ではプレミックスや冷凍食品の外食向け販売を伸ばし、家庭用では加工食品、冷凍食品の新商品や新ブランドによって販売数量の増加を図る。

家庭用では、冷凍食品と常温の加工食品を横断するマスターブランド「オーマイプレミアム」の育成に力を入れる。ブランド認知率は2023年の47%から2025年には76%へ上昇した。

執行役員の篠山康司家庭用食品事業本部長は、業務用市場では人件費の上昇と人手不足を背景に、店舗調理を簡便化しながら高品質な料理を提供できる冷凍食品への需要が高まっていると説明。家庭用でも時短ニーズの定着に加え、冷凍食品のおいしさが認知され、市場が拡大しているとした。

特に、主食と主菜を組み合わせたワンプレート商品を含む冷凍調理セット市場が伸長している。需要拡大に対応するため、鹿児島県出水市でグループ最大規模となる冷凍食品工場を建設しており、2026年度末の稼働を予定する。

新工場では、ワンプレート商品の製造能力を大幅に増強し、最新の自動化技術を導入する。マーケティングと供給力の増強を組み合わせ、冷凍食品事業の売上高を2023年度の約520億円から、2030年度に900億円へ引き上げる。

〈海外売上高比率を12%に〉

海外事業では、2030年度に売上高600億円を目指す。全社売上高に占める海外比率を、現在の約5%から12%に高める計画だ。

北米では、米ユタ州のUtah Flour Millingの新工場が2025年9月に本格稼働した。既存の米国2拠点との連携を強化し、北米市場で販売を拡大する。

アジアでは、2024年7月にベトナム現地法人を設立した。2027年のプレミックス工場稼働に向けて体制を整え、ASEAN域内の供給力を強化する。日本製品の輸出拡大や、各国の需要に合わせたプレミックス、冷凍食品などの販売にも取り組む。

理事の南部剛史海外事業本部長は、海外拠点の整備に加え、マレーシアやタイでの現地研修、日本での集合研修などを通じてグローバル人材を育成する方針を説明。「拠点内外の市場開拓と海外への積極投資を原動力に、海外事業の成長を確かなものにしていく」と述べた。

このほか同社は、2026-27シーズンから男子バレーボールの国内最高峰「大同生命SV.LEAGUE」に参戦するフラーゴラッド鹿児島とプリンシパル・パートナー契約を締結した。ユニホームにはニップンと「オーマイプレミアム」のロゴを掲出し、ブランド認知向上を図る。

提供元

プロフィール画像

食品産業新聞社ニュースWEB

食品産業新聞社ニュースWEBは、食品に特化した専門ニュースサイトです。食品産業全般を対象に、酒類・飲料、畜産、米・麦、大豆・油糧、冷凍食品、乳製品、調味料、菓子、外食、給食、流通など、あらゆる分野の最新ニュースや役に立つ情報をお届けします。