●「原則を守ること自体が目的化していた」
調査検討委員会は、被害が深刻だったにもかかわらず、「特段の配慮」がおこなわれなかったと指摘した。
例外的な対応を認めれば、他の休職者などへの対応に影響が広がると懸念し、前例踏襲の対応に終始したと分析。
さらに、組織的な対応の欠落のほか、再発防止策の検討の欠如も問題視して「原則を守ること自体が目的化していた」と批判している。
また、PTSDへの理解不足から、被害の申告が1年数カ月後だったことを捉えて、被害の事実に対する懐疑的な見方が社内で生じ、続いていたとも認定した。
●人権DD試行、苦情救済窓口を新設へ
委員会は、人権侵害事案に断固とした姿勢を示すことや、人権デューデリジェンス(DD)の実施、人権方針の見直し、外部から職員が人権侵害を受けた事案に対応する部署の明確化、通報ルートの充実など、6つの項目の改善策を提言した。
NHKは提言を踏まえ、2026年1月に「ハラスメント防止・撲滅宣言」、4月に「人権方針」を公表。
7月には「職場のメンタルヘルスケアガイド」を改定し、復職先の検討やPTSDに関する解説、主治医・産業医の位置づけを盛り込んだ。
また、人権DDは2026年度中に試行し、苦情救済窓口を年内に開設する予定としている。

