GISTについてよくある質問
ここまでGISTを紹介しました。ここでは「GIST」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
末期のGISTに治療法はありますか?
和田 蔵人 医師
はい、あります。GISTは進行・末期であっても、分子標的薬による薬物治療で病気の進行を抑えることが可能です。実際、これらの治療薬の登場により末期の患者さんでも5年以上生存できるケースが増えています。イマチニブやスニチニブなど効果のある薬が次々と開発されており、一つの薬が効かなくなってもほかの薬に切り替えることで治療を継続できます。また、新しい薬の臨床試験への参加など治療の選択肢も広がっています。ただし、病気を完全に治すことは難しいため、治療の目的は症状を和らげつつできるだけ長く病状をコントロールすることにあります。
末期のGISTと診断された場合、余命はどのくらいでしょうか?
和田 蔵人 医師
余命(生存期間)は病状や治療経過によって異なりますが、分子標的薬が登場する以前と比べ、現在では中央値で数年程度とされ、半数以上の患者さんが5年以上生存できるようになっています。ただし病状や治療への反応には個人差が大きく、余命を正確に予測することは難しいのが現状です。
緩和ケアはいつから受けるべきでしょうか?
和田 蔵人 医師
緩和ケアはがんと診断されたときから受けることができます。末期になってから開始するものではなく、つらさを感じた段階で早めに利用するのが理想です。特にGISTのように長期間にわたり治療を続ける可能性がある病気では、治療初期から緩和ケアチームに関与してもらうことで、痛みや不安を適切にコントロールしながら治療を受けることができます。緩和ケアを早期に取り入れることで生活の質の維持向上につながり、結果的に治療に前向きに取り組む助けにもなります。緩和ケアをお願いすることは決して特別なことではありませんので、つらさがあるときは主治医に相談してみてください。
まとめ

消化管間質腫瘍(GIST)は消化管にできる希少ながんで、末期には肝臓や腹膜への転移により腹痛・出血・体重減少など多彩な症状が現れます。治療は分子標的薬を中心に病状コントロールと生活の質の維持を目指します。新しい薬剤により生存期間は延長し、末期でも治療の手立てがあります。必要に応じて手術や放射線治療も併用し、緩和ケアと併せて患者さんを支援します。希少ながんのため経験豊富な専門医に相談し、自分に合った治療とケアを受けることが大切です。

