人気ロックバンド・サカナクションの山口一郎が11日深夜、パーソナリティーを務めるニッポン放送「サカナクション山口一郎のオールナイトニッポン」(火曜深夜1時)に出演。この日のテーマ「人生山あり谷あり」にちなみ、極貧だった下積み時代と、自身を陰で支え続けてくれた祖父母とのエピソードを語った。
お客さんの残飯を食べた極貧20代
自身の人生の波について振り返った山口は、「いまは45(歳)で半分以上はどん底だったけど、30まではどん底よ。飲食店で働いていて、まかないでしか(ご飯が)食べられない時があったからね。お客さんが残したからあげとかも食べてたもん、毎日おなか減っている記憶しかない」と当時の生活を回想。「どうしようもない時は、何の用事もないのにおばあちゃんの家に行っていた」と明かし、「おばあちゃんは察するわけよ、『おこづかいをもらいに来たな』って。もう20代後半、26とか27(歳)の時ね」と照れくさそうに語った。
日帰りで祖父母の家を訪問していたそうで、「おばあちゃんから帰りに5000円もらい、駅までおじいちゃんが車で送ってくれるのよ。車を降りる時に、おじいちゃんが折りたたみの財布から4回ぐらい折られた1000円札を3枚ぐらい出してくれて、何にも言わずに渡してくれるの」と振り返り、「その時の気持ち…『そこまでして音楽をやりたいのか』『じいちゃん、ばあちゃんに迷惑をかけてまで音楽を続けるべきなのか』という悩みがあったね」と当時の葛藤を明かした。
その後、サカナクションとして待望のデビューアルバムをリリースした際には、祖父が10枚ほどCDを購入し、近所の人たちに配って回ってくれたという。「ラジオやテレビで流れてたとか、盛り上がっていた」と祖父母の喜びようを懐かしんでいた。
しかし、結成以来の悲願だったNHK紅白歌合戦への初出場(2013年)を前に祖父が他界。「ばあちゃんは紅白に間に合ったけど、じいちゃんには見せられなかった。見せてあげたかったな」と悔しさをにじませ、「だから俺の(人生の)振り幅としては、そこかな。谷から山」と語り、しみじみとトークを締めくくった。
山口一郎(やまぐち・いちろう) 1980年9月8日生まれ、北海道出身。2005年にロックバンド「サカナクション」を結成し、07年にメジャーデビュー。「新宝島」「怪獣」「アイデンティティ」など数々のヒット曲を生み出し、独創的な音楽性とパフォーマンスで高い評価を得る。自身がうつ病であることを公表し、病気と付き合いながら音楽活動やラジオパーソナリティーなど多方面で活躍中。

