「そのまぶたの下がり、加齢のせい?」―受診率8%、治療が可能な病気を見逃していませんか?

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治療の選択肢に加わった「点眼」

これまで眼瞼下垂の治療は手術が中心でした。そうした状況の中で、点眼治療薬アップニークミニ点眼液0.1%(一般名:オキシメタゾリン塩酸塩)が、後天性眼瞼下垂を対象に国内で2025年12月に承認され、2026年5月に発売されました。手術に抵抗がある人にとって、治療選択の幅が広がった形です。アップニークミニ点眼液は、1日1回点眼するタイプで、防腐剤を含まない使い切りの個包装製剤です。

作用のしくみとしては、まぶたを持ち上げる筋肉の一つである「ミュラー筋」に働きかけて収縮させ、上まぶたを持ち上げます。腱膜が緩んでいる腱膜性の眼瞼下垂でも、この筋肉の収縮によってまぶたの挙上が得られると考えられると、田邉先生は述べました。

臨床試験では、点眼を続けたグループでMRD-1が平均約1.09mm改善し、プラセボ(有効成分を含まない点眼)と比較して有意な差が示されたと報告されています。効果は点眼開始から比較的早い段階で表れ、1回の点眼による効果は8時間以上持続しました。さらに、継続投与によりその効果は6カ月後まで維持されたとされています。安全性については、報告された副作用の発現はごくわずかで、主なものはまぶたのかゆみだったと説明されました。継続使用期間中に、重篤な副作用や治療中止に至る副作用は認められていないといいます。

点眼薬の使い方と手術との使い分け

Q&Aでは、使い方についての質問が出ました。田邉先生は、視機能の改善を目標とする場合は継続使用が原則であり、点眼をやめるとまぶたの状態は元に戻ると説明しました。ただ、医師と相談のうえ、外出する際など必要なときに1日1回点眼する使い方もあり得るとしました。症状が重い場合や、まぶたの皮膚のたるみが強い場合には手術が選択肢となり、一人ひとりの症状に合わせた使い分けが重要だと述べています。

また、この薬は美容目的ではなく、後天性眼瞼下垂に伴う視機能障害などの改善を目的とするものです。会見では、まず眼科で診断を受けて原因を確かめることが望ましいこと、緑内障のうち一部のタイプでは注意が必要で、原則として眼科で処方されることが想定されていることも示されました。日本眼科学会も本剤に関する治療指針を示しているといいます。

なお、本剤は国内で承認・発売されていますが、薬価が収載されていない自由診療での使用となります。

配信元: Medical DOC

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