今年のカブトムシの数は昨年の3分の1
ここ数年のシュネーさんは毎年100匹近くのカブトムシを羽化させていましたが、今年は30匹前後になるように採卵数を減らしたのだとか。というのも実は今年お子さんが生まれたため、忙しくなると思ってあらかじめ数を調整しておいたそうです。
カブトムシの成虫はよく食べてよく排せつをするため、意外と日々のお世話に時間と手間がかかります。特にオスはケンカして傷だらけになることを防ぐために個別飼育するので、毎年ケースの数だけでもとんでもないことになるのだとか……。
そんな現状について話をしながら掘り進めていくと、3番目にはメスが出てきました。メスはオスほど赤くなりにくいけれど、ここ数年は少しずつ赤みを帯びてきているため、今年はどうなっているのかと楽しみにしているそうです。
ここからは「いいとこ取りのダイジェスト映像」として、掘り出しの様子を紹介していきます。土の中から赤色の美しいオスや元気なメスが次々と姿を現す中で、ツノの皮や、土やふんを集めて自身のふんで塗り固めて作られた蛹室など、羽化させたからこそ見られる貴重な品も見せてくれました。
2026年の最も赤いオスが登場
そして今年の掘り出し作業が終了、シュネーさんは早速次世代の親となる「2026年の最も赤いオス」を見せてくれました。正直見慣れてきてしまっている感じはあるとしつつも、年に1回しか会えない赤いカブトムシを見ると、やはり毎年感動するそうです。
今年生まれたオスの中には、赤い体に黒いブチ模様が入っている変わった個体もいました。「特徴を伸ばすことを考えるのがブリードの醍醐味だ」と話すシュネーさん的には、このぶち模様が次の世代にも遺伝するのだろうか、体全体にぶちが入ったダルメシアンやテントウムシのような柄のカブトムシが生まれるのではないかなど、さまざまな可能性が頭をよぎったようです。
なお今年羽化したメスの数は12匹でしたが、メスにしては赤いほうだけど去年のほうが赤かったという、少々控えめな結果となりました。やはりメスはオスより赤色が出づらいため、選別交配をするのであればもっと数が必要だと感じたとのことです。
来年はいよいよ10周年を迎えるので、もっと頑張りたいと話すシュネーさん。近所で捕まえてきた普通のカブトムシを累代飼育し、赤さを追求するという取り組みを10年続けている人はそう多くはいないはず。そもそも好きじゃないとできないことではあるとしつつも、動画を楽しみにしてくれている人の存在もまた、この取り組みを続けるモチベーションになっていると話します。
今年のカブトムシは6月の頭頃に羽化してすでに採卵を済ませ、幼虫も大きく育ってきています。来年は10周年ということで数を取っているので、もっと赤くてかっこいい個体を選別していきたいと考えていると意気込むシュネーさんなのでした。
なおシュネーさんのもとにはよく、累代障害に関する質問が寄せられるそうです。しかし実は昆虫はインブリード(近親交配)に強く、10年くらいであれば問題ないとされており、今のところ羽化不全や卵が採れないといった問題は全く起きていないとのことです。
ただし特定の色や形を追求するために交配を繰り返すと、遺伝的多様性が低下するなどさまざまなリスクが生じてきます。生態系に影響を及ぼす可能性があるため、そういった個体を飼育・繁殖させる際は野外に放たず、終生飼養するようにしてくださいね。

