猫の『歯磨き』を怠ったときのリスク5選 病気につながる可能性から習慣化のコツまで

猫の『歯磨き』を怠ったときのリスク5選 病気につながる可能性から習慣化のコツまで

猫の歯磨きを怠ったときのリスク5選

獣医に歯をチェックされる猫

歯磨きをしなかったことによる症状や進行度合いには個体差がありますが、歯周病などのリスクはすべての猫に共通しています。

愛猫にツライ思いをさせないためにも、まずは歯磨きしないと起こり得るリスクについて見ていきましょう。

1.歯垢・歯石の沈着

口の中に残ったフードのカスや唾液中の成分が結合すると、ほんの数日の間にヌルヌルとした歯垢へ変化します。さらに、この歯垢を放置していると、2~3日で硬い歯石になってしまうのです。

細菌の塊である歯石の表面はザラザラしているため汚れが付着しやすく、歯垢がさらに蓄積しやすくなります。

一度、歯石になってしまうと通常の歯磨きだけでは、もう除去することができないため、ただ口内の細菌を歯石に積み重ねていくような状態になってしまうのです。

2.歯周病の発症や進行

歯垢・歯石で歯周病菌が増殖することによって、歯と歯肉の境目に炎症が起こり、赤く腫れるようになります。さらに徐々に進行していくと、歯を支えている骨の土台までだんだんと破壊されていくようになります。

歯肉が赤くぶよぶよした状態になり、出血や口臭の悪化が見られるようになります。また、炎症が広がるにつれて、猫は激しい痛みを感じるようになってきます。

歯周病は、猫の口内トラブルの中でも、とても発生頻度が高い疾患です。

3.口内炎や歯の脱落

歯周病は放置すると悪化していく病気です。軽度の段階できちんと治療や対策を行わなければ、進行とともに炎症が歯肉の広範囲へと広がってしまいます。

歯周病は歯茎に生じる病気ですが、その炎症がほかの粘膜にまで及ぶと「口内炎」と呼ばれる状態になります。猫の口内炎は治りにくく、再発を繰り返しやすいため、根本的な治療が欠かせません。

症状が深刻化すると歯を支える骨が溶けはじめ、歯が抜けたり全身麻酔で抜歯手術が必要になったりするケースも出てきます。

4.痛みに伴う食欲不振・体重減少

痛みの感じ方は猫によって異なりますが、口内炎や歯のぐらつきまで出てくると、かなり強い痛みがあることから多くの猫が食事をすること・水を飲むことが難しくなります。

食事中にギャッと叫んで食べるのをやめたり、フードを前にしても食べようとしなくなったりするなど、食事量が減っていくことで痩せていくことも多く、体力や免疫力の低下につながる危険性があります。

免疫低下は、さらに口内炎を悪化させることから、早急な対応が必要です。

5.細菌が血流に入り内臓疾患のリスク増加

歯肉にはたくさんの毛細血管が集まっていることから、歯垢・歯石の歯周病菌や菌から出される毒素などは、これらの血管を通って体内に入り込み、全身の血流に乗って循環しながら心臓、腎臓、肝臓などの主要な内臓まで到達します。

異物が入ってきた臓器では、免疫細胞が菌や毒素と戦うことで炎症が起き、慢性腎臓病や心筋炎などの重篤な全身疾患を引き起こしてしまうリスクが高まります。

お口の中だけに留まらず、寿命そのものを縮める要因となります。

猫の歯磨きを習慣化させるコツ

歯ブラシを舐める猫

これまで歯磨き経験のない猫に対して、いきなり歯ブラシを使ってゴシゴシしようとしても、盛大に嫌がって失敗に終わる可能性が高いです。猫の歯磨きは、段階を踏んで少しずつ慣らしていくことが大切です。ポイントは、猫も飼い主も楽しんでやれる範囲で進めていくことです。

最初は口の周囲に指で触れたり、唇をめくったりして口元に触られることに慣らしましょう。慣れてきたら犬歯などの歯にも軽く触れてみます。抱っこやコチョコチョができる猫はこのくらいならできることも多いです。

猫の抵抗がなくなったら、歯ブラシを口元に近づけます。ペースト状のデンタルジェルを歯ブラシに付けて舐めさせるだけでも慣れが進みます。棒状のブラシに対して、好意的な印象を持たせることがポイントです。

そして、歯ブラシを見ても嫌がらなくなったら、ブラシ部分で歯をこすってみます。奥歯に行くほど嫌がることが多いので、無理せず段階的に進めてください。

習慣化のコツは、毎日決まった時間に短時間だけ行うことです。嫌がる前に切り上げ、終わりには、おやつを与えて褒めましょう。おいしいデンタルケア効果のあるおやつだと最適です。道具はサッと取り出しやすい場所に置いておき、毎日少しずつ続けることが成功の秘訣です。

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